少ない物ですっきり暮らす仏教の智慧

有難う御座います、ようこそお参り下さいました、当庵(ブログ)住職の真観です。

先日、偶然「ソレダメ!あなたの常識は非常識!?」と言う番組を視聴する機会が御座いまして、興味深い特集を拝見致しました。
466523 「ソレダメ!」では、主婦の節約術で、1000万円以上貯める技の数々を紹介されておりまして、番組内では3人のカリスマ主婦と呼ばれる人達が紹介されておりました。

そこでは、仏教にも通じる節約術があったり、3人のカリスマ主婦に共通する事柄として「少ない物ですっきり暮らす」という概念が御座います。



少ない物ですっきり暮らす節約術とは、まさに仏教に通じる事柄であり、仏教の智慧も見いだせることであると、私は味わいを頂き、思わず最後まで見続けた次第であります。

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少ない物ですっきり暮らす智慧は節約に直結する

少ない物ですっきり暮らすと言う暮らしぶりは、そのまま節約に直結致します。



例えば「ソレダメ!」で紹介されておりましたカリスマ主婦のお一人は、炊飯器を持っていらっしゃいません。

日本において、各ご家庭では大抵、米を常備していらっしゃるかとは思いますし、そのお米を調理する際に、最も活用されるのが、炊飯器ではないかとお見受け致します。

うちも、炊飯器を置いてはおりますし、御仏飯をお供えさせて頂くエトス(習慣)がありますがゆえに、重宝しております。



そのような現代社会において、少ない物ですっきり暮らすカリスマ主婦は、炊飯器を持っておられません。

炊飯器を持たない事により、保温状態で使われる電力消費量を抑えて、結果的に電気代を節約することに繋げていらっしゃる、とのことです。

また、圧力鍋で米を炊く方が、光熱費を抑えられるという事で、米を炊くときは圧力鍋で炊かれるそうです。



更に、炊いたお米は冷凍保存して、必然的にお米の炊きすぎとならない工夫もされています。



この「工夫(くふう)」をされているいう時点で、すでに禅的生活が垣間見られます。



「工夫」とは、禅語でもありますので、この辺りに私は仏教の智慧、禅の智慧を、カリスマ主婦の少ない物ですっきり暮らす節約術に見出したのです。



その他にも、台所事情では、良い鍋を一つだけ用意して、それでほぼ全ての鍋料理を賄う、という工夫もなされております。

当然、その一つだけの鍋は長い間大切に使い、長持ちさせることにより、結果として鍋の買い換えをしなくなる工夫をなさっていました。

そのカリスマ主婦が使われていた鍋は、このル・クルーゼという鍋であり、3万円くらいしたそうです。

お金を使うべき部分ではしっかり使い、買ったものは大切に扱う事で、少ない物ですっきり暮らす節約術も成し遂げるという在り方は、まさに禅的生活であり仏教の智慧を学べる暮らしぶりで御座います。

ちなみに、そのカリスマ主婦が持っていた数少ない調理道具に、土鍋が御座いました。

私は、土鍋でお粥を炊いたこともあり、土鍋でコトコト米や粥を炊くのは、なかなか味があって風流であります。
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少ない物ですっきり暮らす仏教の智慧1:服や物を大切に長く使う

少ない物ですっきり暮らすという事については、現在はやまぐちせいこさんという方が、主婦の智慧を駆使したアイディア・智慧を本にして下さっています。

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まさに、どんぴしゃりな題名の本で御座います。

ミニマリストを名乗っていらっしゃる主婦ですから、現役の主婦の皆様方には、大いに参考になる本ではなかろうかとお見受け致します。



少ない物ですっきり暮らす事の智慧について、私からは仏教の視点禅的な智慧からアプローチしてみたいと思います。

少ない物ですっきり暮らす事は、仏教の智慧を拝借して、それを具体的な方法に落とし込むことにより、より捗ります。

その具体例を紹介していくことと致しましょう。



少ない物ですっきり暮らす仏教の智慧の一つ目は、
:服や物を大切に扱い、長く着用したり使う事
です。



これについては、このお堂(ブログ)でも、禅的生活をなす仏教の智慧として、たびたびお伝えしてきたことでもあります。

少ない物ですっきり暮らすという概念にも、力となってくれる智慧で御座います。

特に、服をついつい買いだめしてしまう人や、服にお金を使いすぎてしまっている自覚がある人にとっては、役立つ智慧ではないかと思われます。



まずは具体例として服についてですが、「ソレダメ!」の主婦の智慧では、5年以上も着続けている服は当たり前で、中には15年以上も着こなされている服もあるほどです。

そうなってくると、「時代遅れの服で、ださい格好になってしまわないか」と言う懸念も御座いましょう。

その場合は、着こなし方を工夫する、例えば他の現代的な衣服とセットにしたり、帽子やアクセサリーとの合わせ技で、現代でも違和感なくオシャレに着こなせる工夫が御座います。

そうすることで、少ない衣服でも組み合わせでお洒落に着こなせる上に、新しく服を買ってタンスの肥やしにしてしまう事も少なくなります。



服の分量の目安ですが、「ソレダメ!」の主婦は、4人家族の衣類全てが、クローゼット1つ分で事足りる服の分量しかありませんでした。

まさに、少ない物ですっきり暮らすお手本と言えるでしょう。



私は、この智慧は節約になる上に、お洒落な着こなしを考える事により、考える力を養いつつ、認知症予防にも効果があるのかな、と頂いております。

更に、流行に流されること無く、独自の着用術や、自分に最もしっくりくる着用パターンを編み出すことになり、仏教が説く「自由(じゆう・自らに由る)」な服の着こなしであると、味わっております。
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少ない物ですっきり暮らす仏教の智慧2:子供服や着なくなったは見立てリサイクルして使い切る

少ない物ですっきり暮らす仏教の智慧の二つ目は、
:着用しなくなったり使わなくなった物は見立て使い切る
です。

このことも、見立てる事によって、その物を使い切るという話を、このお堂(ブログ)でも何度かさせて頂いた通りです。



「見立て」とは、禅の智慧であり、もう使えなくなった物を別の用途に見立てることにより、リサイクルしたり新しい用途で息吹を与えるという仏教の智慧であります。

「ソレダメ!」の例では、お子さんが二人いらっしゃる主婦でしたら、お下がりという形で、物を年下の子供に継承していくのは当たり前にやっていらっしゃいました。



また、着用出来なくなった服は、ウエスという油を拭き取る道具に下ろしたり、雑巾にしたり、巾着袋に生まれ変わった形で使うという工夫も御座います。

柄物の服でしたら、柄物の巾着袋を作る事が出来ますし、なかなかオシャレではないかと思います。



「見立て」という智慧を活かして物を使い切ると言う事は、新しく物や服を買う必要もなくなりますから、お金を節約しながら少ない物ですっきり暮らす事も自然となされます。

今まで、ぼろ切れになった物や、もう着用しなくなった服をゴミ箱に無造作に捨てていた人にとっては、光明だと思いますが、如何でしょうか。



ちなみに、更に仏教の話を致しますと、僧侶が着用されている「袈裟(けさ)」という衣類は、「糞掃衣(ふんぞうえ)」という呼ばれ方が御座います。

これは、使い道が無くなって、後は雑巾か汚物処理にしか使うくらいしか用途が無い布を縫い合わせて、僧侶が着用する衣類にした物が源です。

袈裟は、布をリサイクルしたり、見立てにより衣服として再利用する智慧も観て取れる味わいも御座います。

お盆や法事・仏事の際に、お坊さんのお袈裟を見かける事が御座いましたら、そのような味わいの目で見られるのも、よろしいやもしれません。
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少ない物ですっきり暮らす仏教の智慧3:徹底して余計な物を買わない習慣を身につける

少ない物ですっきり暮らすための、仏教の智慧三つ目は、
:余計な物を買わない習慣が身につける
です。



これは、少ない物ですっきり暮らす事を意識し続けて、物を買うときにもの凄く丁寧に考える事を徹底すれば、自ずと習慣化するのではないかとお見受け致します。

かくいう私も、買い物をする際には、「今、私は何故これを買おうとしているのか?」「本当に必要なのか?」と、結構深く考えるようになりました。

最初は、それこそ81円のお茶を買うときさえも、考えるようにしておりましたら、いつの間にかそれが習慣化した、という体験が御座います。

そうなってくると、本当に余計な物を買わなくなりますし、目移りもしなくなっていきます。



「ソレダメ!」の主婦は、それが私ごときでは比べものにならないくらいに、徹底して考えに考え抜いて買い物をされていました。

食材を買われる際にも、「きちんと使い切れる量であるか」という事も、考慮されていました。



この「きちんと使い切れる量だけを買う」という事は、凄く大切な事ですが、耳の痛い話だと思われる人も、現代社会においては多いのでは無いでしょうか。

実はうちも、未だに安いときにまとめ買いしてしまい、結局食材を腐らせてしまうという大失態をやらかしてしまいます。

本当に、勿体ない、罰当たりも甚だしく、もったいないお化けにとりつかれても文句を言えません。

もったいないばあさんにも、「喝!」と叩かれてしまいます。

参照:「もったいないおばけともったいないばあさんの有り難さ」



少ない物ですっきり暮らすための仏教の智慧をまとめると、「余計な物を買わない」「買い物をする際は、使い切れるかどうかを徹底して考慮する」「それを習慣化する」です。

余計な物を買わず、買い物をするときもきちんと考える事を習慣化すれば、自ずと少ない物ですっきり暮らす禅的生活に近づいていけます。



そしてそれは、同時に節約術としても機能しますし、仏教の智慧の実践でもあります。

この飽食で物欲まみれな現代社会において、少ない物ですっきり暮らす生活習慣は、一つのキーワードであり大切案概念である、そのように私は味わいを頂いておる今日この頃に御座います。



尚、少ない物ですっきり暮らすには、断捨離の智慧も大いに力となります。

参照:「断捨離の意味とコツを仏教から学ぶ」

参照2:「断捨離実践のコツと効果まとめ」



また、少ない物ですっきり暮らす事は、シンプルライフと同義語と言っても過言ではありません。

参照:「シンプルライフなミニマリスト情報まとめ」



あなたの暮らしがすっきりする一助となりましたら、嬉しく思います。



合掌

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