有難う御座います、ようこそお参り下さいました、当庵(ブログ)住職の真観です。
あなたは、ストレス解消したい、ストレス発散したいと日々感じてはいらっしゃいませんか?
現代社会はストレス社会なんて言い方をされるように、多忙で日々ストレスを感じやすいという風潮があります。
私は感受性がかなり強い方で、ちょっとした事でストレスとして蓄積しやすい特性がありますが、仏教との再会でストレスが溜まりすぎて爆発という現象もかなり抑えられております。
そもそもとして、うつ病など心療内科にかかる症状が原因というのもあるのですがね。
ただ、そのような状態であっても、仏教・仏法によってストレス耐性なりストレスとの付き合い方が上手いこと作用するようになったのも、また事実であり、実体験としてあります。
今回は、ストレス社会の現代を生き抜くため、ストレスに押しつぶされない智慧を共に学んで行く事に致します。
ストレス社会と言われる現代社会におけるストレス解消法
本来、ストレスの意味は「圧力」であり、「フラストレーション」と言った方がよさそうですが、言葉の浸透具合から、ストレスという言葉をここでも使う事に致します。今回の表題では「ストレス解消法=フラストレーション解消法」という意味で捉えて頂ければ幸いです。
「ストレス」を、現代社会に浸透している概念や意味としては
:欲求不満、外圧、自分都合にならない事による不機嫌が原因で起こる感情の起伏
と説明すれば、わかりやすいでしょうか。
ストレスと言うと、最近では「適度なストレスは大切だ」という自己啓発的な話をする人もいますね。
確かに、締め切りを決める等、適度な圧力・外圧という意味のストレスが良い方向に作用することもあります。
仕事や勉強をするにしても、ダラダラと先延ばし的な作業をしなくなる要因になりますし、それはストレスの上手な使い方です。
でも、自分で閉め切りなり圧力を調整出来れば良いのですが、社会生活を営んでいると、そんな都合の良いストレスばかりではありません。
むしろ、いわゆる「ストレスが溜まる」という、負の圧力に押しつぶされそうになる事の方が多いでしょう。
仕事をしていて、始めは順調に仕事が進んでいたのに、途中で「あれもやって」「これもやって」と、次々仕事が舞い込んできたら、もう叫びたくなります。
仕事は、自分都合で調整出来ないことの方が多々ありますからね。
あなたも、叫びたくなるほど忙しくてストレス感じまくり、フラストレーション溜まりまくりという日も経験されて事もあるのではないでしょうか。
ストレス解消法は仏教にヒントがある
そんな現代社会において、急な仕事が入るという現象に見舞われることが必然であり、でもきっちりこなして、尚且つ穏やかな人も確率的に多いという人達がいます。それは「お坊さん」です。
私が御法話を聴聞した事のあるお坊さんの中には、つい先日葬儀を終えたばかりの身で法話に来られたというお坊さんが何人もいらっしゃいました。
人がいつ臨終・往生するかはわからないものですから、お坊さんは急な枕経や葬儀を依頼されることはよくある事です。
葬儀が重なる時は、凄まじく忙しいそうですよ。
でも、お坊さんは忙しすぎてストレス過多になりそうなときも、怒ったり八つ当たりしたりせずに、上手く調えていらっしゃる人が多いものです。
私は、このような話を何度も聴聞させて頂き、また私も仏教者として実践していく内に、
:ストレス解消の方法やストレス発散方法は仏教の智慧にある
と、実感するに至りました。
その智慧をストレス解消法という方法論に落とし込み、2つに絞ってお伝え致します。
仏教的ストレス解消法その1:ストレスの主原因を観察する
仏教の智慧に学ぶストレス解消法の一つ目は:ストレスの主原因を観察する
です。
これは、怒りの原因を特定して、怒りが爆発したり暴走しない、暴れる事のないように己を調える方法でもあります。
例えば、仕事をしていて、上司や同僚から「あれもやって」「これもお願い」と、次々仕事が舞い込み、押しつぶされそうになったとしましょう。
そういうときって、「なんでこんな・・・自分でやれよ!」と、ストレスを感じたり怒りを感じる時があります。
ここで、仏教の智慧「己を観察する・内観」を活用するのです。
怒り中であったりストレスMAXの状態では、なかなか難しいかも知れませんが、コツとしては呼吸を調える事から始めることです。
身体を調えて呼吸も調えると、心も次第に調うと、禅の教えにあります。
その作用を活用して、身体と呼吸を落ち着かせていくと、自然と余裕も出てくるものです。
その後、
「何故、自分は今ストレスを感じているのか?」
↓
「それは、仕事が次々積み上がるから。」
↓
「そうなると、何故ストレスを感じるのか?」
↓
「帰るのが遅くなるから、自由時間が減るから、自分都合の時間が減るから・・・」
と、ストレスとなる原因を次々と解析していくのです。
ここから先は私が独自に導き出した概念ですが、よくよく自己解析していくと、結局は自分都合にならない事にストレスを感じるという段階へ行き着きます。
「自分都合にならないから、ストレスを感じているんだ。(主原因)→そもそも、自分都合にならないのが世の常である。(ストレス解消、和らげる考え方)」
これが、私のストレスに対する一つの対処法です。
また、ここに行き着く過程で、ストレスの原因や要因となる部分がみえてきますね。
「仕事が次々と押しつけられている」と、解析できたら、
「すみません、今手一杯で、手に負えない状態なんです。」
と、断るという選択肢もみえてきて、ストレスをこれ以上溜めない予防法もみえてきます。
断り切れなかったり、断る事が出来ない空気であるという解析が為されたら、また別の解決策を考え、実践していくのです。
まずは内観する、自己観察する事、これがストレス解消の一歩目です。

仏教的ストレス解消法その2:適切な量の運動をする
仏教的ストレス解消法その2は、:適切な量の運動をする
です。
ストレス解消法として、運動する事は定番中の定番ですね。
運動する事によって、ストレス発散になり身体の健康状態も調い、呼吸も気にすれば禅の教えである「調身・調息・調心」の実践となります。
「調身・調息・調心」は、その1でも活躍する仏教・禅の智慧によるストレス解消法です。
そして、運動するならば、これは私の体感ですけれども、
:ランニングやジョギング、ロードワーク
:ウォーキングや散歩などの有酸素運動
が、より効果的です。
筋力トレーニングも良いのですけれども、ムキになってやり過ぎると、それが逆にストレスになったり、身体を壊してしまいかねませんから、怪我をしにくい運動にすべきでしょう。
ウォーキングや散歩は、交通事情に配慮すれば怪我もしにくいから良い運動になりますし、同時にストレス解消にも一役買ってくれます。
実際にお坊さんの中にも、散歩をして身体を調えていると仰った人もいらっしゃいました。
散歩やジョギングの何が良いかというと、あれは全身運動ではありますが、主に下半身を使う運動という部分にあります。
ストレスを感じて悶々としていたり、怒りを感じている場合は、大抵頭で感じているものです。
「頭に来る」という表現は、実に的を射ている表現ですね、実際に顔を真っ赤にしているのが、身体的な証拠と言えます。
だからこそ、頭に上がった血液を全身に循環させ、血液を下半身に移動させるために、ウォーキングや散歩、ロードワーク・ジョギングは効果的なのです。
脚を使う有酸素運動は、ストレス解消法の運動としても理に適っているというわけです。
科学的でありながら、適度な運動が仏教の智慧でもあるというのは「頭に来る状態をどうやって落ち着かせるか」「ストレスによる怒りの煩悩への対処法」に由来します。
ただし、無理は禁物ですから、出来る範囲で結構です。
走るのが厳しいなら、最初の内は早歩き程度の散歩から始めると良いですよ。

ストレス解消法の実践として
:ストレスの出所や主原因を内観し、その対処法を実践する
:適度で適切な量の運動をする、下半身を使う有酸素運動が良い
この事を覚えて頂き、日々の生活の中に取り入れていかれたら、ストレス発散効果を享受されるだろうと思うております。
無理の内容に、ストレスやフラストレーションに押しつぶされない人生を歩まれる事を、祈っております。
合掌