有難う御座います、ようこそお参り下さいました、当庵(ブログ)住職の真観です。
前回はスマホ依存症の治し方、克服方法についてお伝え致しております。
スマホ依存症について書いている最中、「SNS依存症」の治療に役立つ克服方法について、禅僧の本で読んだ事を思い出しました。
インターネット依存症の一つであり、私の認識は
「SNS依存症=スマホ依存症=ネット依存症」
です。
現代社会においては、SNS類いは、大抵スマートフォンで行われるでしょうし、インターネットにも接続されている状態で使う事になりますから、イコールで結んでも差し支え無いことでありましょう。
PC(パソコン)でも、LINEやTwitterなりFacebookなりは出来ますが、最近はささっとスマートフォンで操作するのが主流ですからね。
私も一度、LINEももFacebookもやってみたことがありますが、すぐにサクッと削除して、このお堂で更新したと言うお知らせの連絡用にTwitterを置いているだけです。
スマホ依存症は、情報のメタボリックシンドロームと言える現象を招きますが、SNS依存症は更にプラスアルファで、人間関係のメタボリックシンドロームと言ったところでしょうか。
名付けるならば「ソーシャルメディアメタボ」です。
SNS依存症を即刻治療して克服すべき理由
SNS依存症の定義はインターネット依存症の一つで、定義づけると:自分の意思による利用コントロールが出来ない
とされています。
LINEやFacebook、今ではInstagram(インスタグラム)も当てはまりますが、最初の頃は楽しんでやっていらっしゃるでしょう。
でも、段々それが義務化したり、直ぐに返事を出さない、もしくは直ぐに返事が来ないとイライラしたり気になり出したりと、依存状態になってしまう現象に陥れば、それはSNS依存症と言える状態です。
Facebookに写真なりコメントを載せて「いいね!」の分量で一喜一憂したりしている人は、気をつけた方が良いでしょう。
SNS依存症をさっさと治療して克服すべき理由は、主に二つあります。
一つは、
:SNSの事が気になってやるべき事がおろそかになる
ということです。
例えば、一緒に何か食べに行って、時空間を共有しているのに、逐一
「あ、この食べ物の写真を撮ってFacebookに上げるから。」
「あ、今、LINEきたから返信するしちょっと待って。」
と言う事をやられたら、相手はどう思われるでしょうか。
寛容な人なら怒鳴ったりはしないでしょうが、「目の前の私をないがしろにしてる。」と思われて、品性を疑われても致し方ありません。
それに、目の前の事に集中出来ていませんから、不注意が習慣化してしまいます。
仕事中に「さっきLINE入れたけど、返事まだかな。」と、そんな調子であれば、仕事に集中出来ていないことは明らかです。
また、SNSに夢中になっていると、スマートフォンを操作したり眺める事ばかりで、目の前の現象に全く集中していないから、食事中である場合、飲み物をこぼしたり食べ物を食べこぼす原因にもなります。
これではとても、品格・品性のよろしい人とは思えません。
もう一つは、こういうソーシャルメディアが出来上がると、必ずそれを狙った詐欺も構築されて、SNSを使った詐欺師に騙される可能性が高くなります。
Facebookでも乗っ取りや詐欺的行為がありますし、LINE詐欺も一時問題になりました。
「Facebookを使ってビジネスしましょう!」「これからはLINEビジネスの時代です!」とか何とか言って、最初に大金を巻き上げる詐欺的な手法も観たことがあります。
特に最近のFacebookは、詐欺的な事に勧誘してくる我利我利亡者が多いことから、注意すべき事柄であるのです。
SNS依存症レベルにまでべったりとひっついていると、そういった詐欺に引っかかる可能性も高くなります。
:目の前の事に集中出来なくなる
:SNS詐欺に引っかかる可能性が高くなる
という理由から、SNS依存症の自覚があるならば、さっさと治療して克服してしまうべきです。
SNS依存症を克服する治療方法1:本当に必要かどうかを見極める自問をする
SNS依存症なりスマホ依存症を克服するために、治療法と言うと大げさかも知れませんが、その智慧が仏教にあります。ちょくちょくと、著書でSNS依存症気味の現代社会に警鐘を鳴らしていらっしゃる禅僧、枡野俊明さんによる禅の知恵は直ぐに実践出来る方法です。
それは
:本当に必要かどうかを自問する
という克服への道を歩むという治療方法です。
「今、LINEを一所懸命にやっているけれども、この時間って本当に自分に必要だろうか?」
「Facebookのために写真を撮っているけれども、必要なのかな?」
と、一度自問してみることです。
旅行先で感動した景色を共有したり伝えたい気持ちは理解出来ますし、遠くの人や知人に届けたいというのは、慈悲心があるのはわかります。
でも、感動した素晴らしい景色は、やはり1秒でも長く自分の肉眼で「体感する」という方が大切ではないのでしょうか。
私としては、カメラ越しに物事を見るよりも、肉眼で体感したいと思うところで御座います。
写真を撮ってFacebookやInstagramにアップロードするのは最小限に留めておいて、体感する時間を大切にしたいものです。

SNS依存症を克服し治療する方法2:思い切ってSNSアプリを削除して一定期間離れてみる
これは、思い切った方法ではありますが、:SNSアプリを削除(アンインストール)する
:一定期間離れてみて、自身の変化を観察する
という、仏教の瞑想や内観を活用した克服方法もあります。
まずは1週間や2週間と期限を決めて、LINEやFacebookアプリを、一旦削除(アンインストール)します。
顔見知りの友人との連絡用として、無くて困ると言うならば、「1週間くらい協力してくれないかな?」とお願いの連絡を入れておくとよいでしょう。
コツとしては、徐々にやっていくことです。
本当は、いきなりバッサリと立ちきってしまえるのであれば、それに越したことはありませんが、まずは小さく始める事で、ストレスも大きくなく始められるであろうと思います。
ゆえに、上で1週間や2週間という期間を、例としてあげさせて頂いております。
そして、最初の頃はもしかしたらうずうずするかもしれませんが、それで自分は慣れてくるか、どう変化するかをつぶさに観察します。
仏教の修行においても、自己の観察は重要な概念ですから、仏道を歩んでいる修行者になったつもりで取り組んで観ましょう。
それで1週間経っても「あ、無くても大したこと無いんだ。」「いいね!なんて薄っぺらいと気づいた。」とわかればしめたものです。
SNS依存症の治療に成功し、克服するのは難しくは無くなっていることでしょう。
更に、SNSにとられる時間も必然的に減少しますから、その分をやるべき事に当てられますし、とても生産的です。

SNS依存症にご用心!中道の付き合い方でありたいもの
SNSは確かに便利で楽しい側面もありますが、のめり込みすぎると負の側面が大きくなってきます。「過ぎたるは及ばざるが如し」で、仏教の「中道(ちゅうどう)」という教えの知恵を活かし、適切な距離感と使い方をしたいものです。
尚、今回の話と関連して、スマホ依存症の克服や治す方法についても、こちらに記しております。
参照:「スマホ依存症の治し方や克服する方法」
合わせてお読み頂く事で、SNS依存症やスマホ依存症について理解を深めて、陥らない可能性を高める事が出来るのではないかと存じます。
合掌