有難う御座います、ようこそお参り下さいました、当庵(ブログ)住職の真観です。
シンプルライフなミニマリストの持ち物について、このお堂(ブログ)でも何度かお話をしてきました。
以前は、シンプルライフを実現するための手始めとして、食器についてお伝え致しました。
季節の食器を最低限持ち、それを大切に使い切るというのが、シンプルライフなミニマリストによる、仏教的・禅的な生活です。
その際に、応量器と呼ばれる禅僧の持ち物を参考に致しました。
仏教の出家者や禅の生活をされている方は、シンプルライフなミニマリストと呼ぶに相応しく、参考になる事例があり、有り難いものです。
今回は、油断するとついつい増えてしまいがちな服について、仏教的な視点、禅の智慧などを拝借しながらお伝え致します。
シンプルライフなミニマリストのヒント:何年も着用していない服について
服は、「タンスの肥やしになる」という表現があるくらいに、一端しまい込むと着なくなってしまうという現象に陥りがちです。私も、衣替えと年末の大掃除の時に、「これ、2年は袖を、足を通していない。」と思われる服を見つける事も御座います。
その時は、ごっそりと譲るなり「見立て」によってウエスに下げたりします。
こういうときに、お下がりの文化がある日本の風習が、改めて合理的であり「勿体ない精神」を育み、物を循環させていくものかと風流とありがたさを感じるのですがね。
一度、今回の話を最後までお読み頂いてから、一度、押し入れやクローゼットの服を発掘されてみては如何でしょうか。
そして、発掘作業が必要なくらいにしまい込んでいる服が見つかった場合、あなたがあなたご自身に問うのです。
「この服、何年着ていないかご存じ?」
「服が多いけれども、袖を通していない服、足を通していないズボンはどれだけあんねん?」
もしかしたら、私みたいに2年以上放置していた服だったり、3年も着ていない服も見つかるやもしれません。
服をコレクション(収集)している人にとっては、それは宝物であるでしょうし、捨てるのは忍びないでしょう。
また、思い出の服である場合、譲るという形で断捨離するのも、躊躇してしまうものです。
しかし、服が埋もれてタンスの肥やしになっている方が、日の目を見ずに虫に食われたりして結局服として活躍出来なくなり、その方がよっぽど勿体ないと思います。
一度、ご自身の服を貯蔵しているタンスやクローゼットを発掘し、シンプルライフなミニマリストを目指すが如く、整理して断捨離すべき物は断捨離してみてはどうでしょうか。
衣替えや大掃除の時期は、絶好の機会です。

シンプルライフなミニマリストのために服のルールを設ける
シンプルライフなミニマリストを目指し、快適な生活を営む際、服が多すぎたら、それだけで煩わしくなって、シンプルライフどころではなくなる可能性が高まります。朝、どの服を着ていこうか、デートやお出かけの際にどの服を着ようか、迷いが生じる事もしばしば御座います。
その迷いの時間や服を思案する時間が楽しいというのは確かにありそうですが、服が多いと言う事それ自体が、すでにミニマリストから外れますし、シンプルライフではなくなります。
シンプルに生活したいという時、服の断捨離や新しい服を買うときの基準設定をするというのは、賢い智慧だと私は考えております。
この智慧は、本屋で偶然見かけた禅僧が書かれた本の題名(タイトル)が、ヒントとなりました。
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流石は禅僧、断捨離やシンプルライフ、ミニマリストの概念に直結する話を展開して下さっています。
そもそもとして、曹洞宗や臨済宗、黄檗宗といった禅宗は、雲水時代はまさにミニマリストと呼ぶに相応しい生活をされています。
禅僧によっては、10年以上も極限まで物をもたぬミニマリストを通り越したような生活をされています。
生活様式もシンプルライフそのものであり、見習うべき事や参考になる話が沢山あります。
このような禅僧の本を参考に、45とまではいかなくても2つから3つのルールを自分に「戒(かい)」として設けて、シンプルライフなミニマリストをやってみるのも賢い智慧です。
服とどのように付き合うか、ここでは簡単に2つの参考ルールを示しておきます。
シンプルライフなミニマリストの服ルール1:多すぎる服は減らすのは大前提
シンプルライフなミニマリストを目指す人の服のルールその1は、:現在多すぎると思われる服は、思い切って断捨離するなどして減らす
です。
これはもう、大前提のルールと言えます。
「もう、服はこれ以上買わない!」という宣言をするのは結構ですが、その前にやるべき事が、現状の多すぎる服を減らす事です。
同じような服がタンスやクローゼットに所狭しとあるならば、厳選して断捨離していくようにしましょう。
断捨離の仕方については、最後に断捨離についてまとめた記事を載せておきますから、そちらをご参照下さいませ。
参考までにお伝えするならば、
:同じような服は一つだけ残して、後は譲るなり見立てるなりして断捨離する
です。
冠婚葬祭用の服は必要だから残しておくとして、趣味や普段着は、極力減らしていくのが良いでしょう。
その際、「どうしても、この服は思い出が詰まっているから。」というのは、暫く残して置いて良いと思います。
初デートの服などは、やはり残しておきたいと思うのが人情ってもんですからね。
ただ、残しておく際にも、これは禅の「見立て」を参考に「形を変えて甦らせる」という方法もあります。
実はこれ、「警視庁捜査一課長」という、斉藤由貴さんや内藤剛士さんが出演されていた刑事ドラマをちらっと見る機会があり、そこから発案した禅的智慧です。
そのエピソードでは、登場人物が思い出の服、旦那サントの初デートの服だったのですが、それを修理と再採寸によって、着る事が出来る服へと甦らせていました。
この話では服を修理して寸法を現在の体型に合わせたという智慧ですが、それを「見立て」に応用するのです。
例えば、私は仏教徒・仏教者で数珠を常に携帯しておりますが、着用しなくなった服を裁断し、数珠を入れる数珠袋として甦らせる、というのも一つの方法です。
小物入れやちょっとしたバッグ、巾着袋にするなど、色々とアイディアが浮かんできませんか?
:多すぎる服は減らす
:減らす際に断捨離や見立てのアイディアを活用する
仏教・禅の智慧を上手く活用した、シンプルライフなミニマリストの服のルールだと私は思うております。
見立てによってこしらえられた巾着袋は、思い出深い上に風流な味わいがあると私は思うのですが、如何でしょうか。

シンプルライフなミニマリストの服ルール2:買う時は吟味して試着やレンタルを徹底活用する
シンプルライフなミニマリストになるための服のルールその2は、:服を新しく買うときは吟味して、試着やレンタルサービスを徹底的に活用する
です。
最近は、インターネットでサクッと服も買えますし、浴衣や着物も買える時代になりました。
これはこれで便利ですが、これがまた厄介で、シンプルライフなミニマリストの生活を妨げる事に直結してしまいます。
買い物がしやすい現代社会では、服のルールを決めておかないと、どんどん増えて行ってしまいますよ。
便利さを活用するのは結構ですが、便利さに使われてしまうのは宜しくありません。
時間の話ではありますが、禅僧の趙州和尚が、このような禅語を残されています。
「汝は十二時に使われ、 老僧は十二時を使い得たり」
(あなたは時間に使われているが、老僧は時間を使い切っている)
時間に振り回されるな、という戒めの禅語として、私は味わっております。
これと同じ事を服や買い物に応用してみると、自ずとみえてくる事があると思います。
「買い物の便利さに振り回されて、気がつけば服が増えすぎていて、便利さに使われてしまっている」という事です。
それに、インターネットで購入した服は、実際に着て選んだわけでは無く、「こんなはずではなかった・・・。」と、後悔してしまいかねません。
もしも新しい服を買う必要が出て来たら、まずはお店でしっかりと試着して吟味すべきです。
そうすることで、納得した良い買い物が出来ます。
そうして購入したら、増やした分は減らして帳尻を合わせると良いでしょう。
また、レンタル出来る服、夏の浴衣などは出来るだけレンタルをして、レンタルの頻度が高ければコストパフォーマンスとも相談して、購入に踏み切るかどうか思案しましょう。
私は、和服は各々一着は持って置いて欲しいという願望はありますが、レンタルがあるならレンタルを利用するのが賢い在り方であると考えております。
レンタルでしたら、衣服を無駄に増やさずに、シンプルライフなミニマリストでありながら、購入するかどうかも試しながら考える事が出来ますし、理に適っております。

シンプルライフなミニマリストの服ルールに参考となる断捨離などの情報
今回は、シンプルライフなミニマリストのための服についてのルールを、2つだけ紹介致しました。もちろん、活用して頂ければ幸いですし、あなた独自のルールがあるならば、それを徹底されると良いと思います。
尚、上でお伝えしておりました通り、断捨離についてはこちらを参照して頂ければ、捗ります。
参照1:「断捨離実践のコツと効果まとめ」
参照2:「シンプルライフなミニマリストの持ち物|食器編」
参照3:「シンプルライフなミニマリスト生活の参考になる仏教の本」
シンプルライフなミニマリストになるためのルール設定は、簡単なルールで良いのです。
大切なのは、私が仏教の大学で教わった先生の言葉を実践する事です。
「易しいルールを厳しく守る。」
この言葉を、今も私は色々な分野で使わせて頂いております。
その他に、易しく始められる具体的な用例を、こちらにまとめておきました。
参照:「シンプルライフなミニマリスト情報まとめ」
合わせてご覧頂き実践して頂くと、より捗るものではないかと思います。
合掌