白川郷の宿泊は合掌造りの民宿へ

有難う御座います、ようこそお参り下さいました、当庵(ブログ)住職の真観です。

以前、白川郷と飛騨高山の観光について、真宗・浄土真宗を巡る旅と題してお伝え致しました。
210428 白川郷と飛騨高山は、真宗王国という呼ばれ方をするほどに、真宗・浄土真宗が盛んな土地で御座います。



そして、白川郷には仏教の情緒・風情を感じる事が出来る建物があります。

白川郷のかやぶき屋根は、有名な日本家屋であり、屋根の形が合掌をしているように見えるために「合掌造り」とも呼ばれております。

現在は、そのような風流で情緒在る合掌造りの民宿も御座いまして、そちらに宿泊する事も出来ます。



私は浄土宗の檀信徒であり、真宗門徒では御座いませんが、浄土仏教の流れを頂くものとして、興味関心は深く持ち合わせておりまして、独自に調べたり致しましたものです。

個人的に、合掌造りの茅葺き屋根は、京都美山のかやぶきの里と似た風情や風流を感じるところが御座いまして、どこかのタイミングでご縁を結びたいと思うておる次第であります。



今回は、そのように収集した知識を元に、白川郷での観光に出た際、宿泊出来る合掌作りの民宿・お宿を3つに絞ってお伝え致します。

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白川郷で宿泊出来る合掌造りの民宿1:「一茶」

白川郷で宿泊出来る、合掌作りの民宿その1は、
:白川郷合掌造りの宿「一茶」
です。



この「一茶(いっさ)」という名前が、もう私としてはある俳諧師のある俳句を思い出すところで御座いまして、非常に趣を感じます。



一茶と言えば、DA PUMPのISSAさんを連想する人もいらっしゃるかもしれませんが、私は小林一茶氏を連想致します。



小林一茶氏は、
:やれ打つな、蝿が手をする足をする
という俳句を残されています。

これは、蝿が手をする姿を、合掌をしていると見出した事により、うたった俳句であります。

国語の授業で、習ったという人もいらっしゃるやもしれません。

蝿が手をすったり足をする仕草から、合掌を連想する辺りに、在家仏教者の姿を見て取ることが出来ます。



小林一茶氏が、仏教的なパトス(精神性)をお持ちであったであろう事は、「おらがはる」でも観て取れます。

室町時代の本願寺中興の祖である浄土真宗僧侶・蓮如上人にまつわる言葉も「おらがはる」に観て取れる事から、仏教者、特に浄土仏教の人だったのではないか、と私は味おうております。



その仏教的な味わいのある俳句を詠まれてきた小林一茶氏の名前があるのが、白川郷合掌造りの宿「一茶」さんです。
「一茶さん」と、敬称付きで民宿・宿泊施設の名前を読み上げるのは、京都の人がよくやる事と言う事で、ご勘弁をば。



白川郷合掌造りの宿「一茶」さんは、料理がとても豪華・豪勢であるというのが人気でして、私が料理の写真を拝見した限りでは、量もかなりのものでした。

私でしたら、恐らく食べきれないくらいの量で御座います。

小食の方でしたら、夕飯の量は事前に「一茶」さんに相談しておくか、別の手立てを考えておくことが望ましいでしょう。

山の幸満載の民宿料理を堪能したいから、食事事情は各々で何とか工面して頂ければ、というところで御座います。
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白川郷で宿泊出来る合掌造りの民宿2:

白川郷で宿泊出来る、合掌作りの民宿二つ目は、
:合掌コテージ好々庵
です。
コテージというところが、なかなか現代的な呼び名で御座いますし、入りやすさを演出しているように感じます。

外から見ると合掌造りであり、コテージとは名がついているものの、白川郷らしさを感じさせて頂けます。



合掌コテージ好々庵さんは、元々は江戸時代から続く古い民家であった建物を、宿泊出来るように改めた合掌作りの民宿です。

写真を拝見してみたところ、中は綺麗に生まれ変わっておりますが、和装の出で立ちで落ち着いた雰囲気を感じる事が出来ます。



白川郷インターチェンジを降りて、北へ少し走ったところにありますから、なかなかに好立地なのも有り難い宿泊施設で御座います。



合掌コテージ好々庵さんでは、材料を持参すれば自炊出来るのが特徴です。

宿泊された方々も、自炊したりバーベキューなどを楽しむ事が出来て、なかなか楽しかったと言う口コミなり感想を残されている方もいらっしゃいます。



ただ、夏場は特に虫と沢山出くわすと言う事で、そこは気をつけた方が良い、とのことです。



また、近場に買い物をする場所が無いから、バーベキューなど屋外での楽しみを満喫する際は、事前に買い物を済ませてから、チェックインする方が良いと教えて下さる方もいました。

のんびりと羽を伸ばしたい人にとっては、有り難い宿泊施設のようです。
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白川郷で宿泊出来る合掌造りの民宿3:

白川郷で宿泊出来る、合掌造りの民宿3つ目は、
:合掌乃宿孫右エ門
です。



合掌乃宿孫右エ門の特徴は、なんと言っても囲炉裏(いろり)を囲んで郷土料理を楽しむ事が出来るところに御座います。

囲炉裏のある風景は、現代社会において、特に都会では滅多に観る事が出来ない光景でありましょう。

和室を設えていらっしゃるご自宅でも、囲炉裏まで設置されているご家庭は、そうそうないものであろうと思います。

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上のような写真の場所で食事をされた方は、現代では少ないのではないかとお見受け致します。

囲炉裏は、独特な和の雰囲気を味わう事が出来そうで、凄く趣があり、味わいのある食事の時間になるであろう事は、想像に難くありません。

囲炉裏で焼いた魚を、そのままガブリとかぶりつくというのは、読んで字の如く、味のある食事でありましょうか。
白川郷の合掌造りで、白川郷を味わい尽くすのであれば、合掌乃宿孫右エ門さんは非常に趣があり、味のある民宿であると私は思うております。

白川郷で合掌造りの宿泊施設に宿泊する趣

白川郷で合掌造りの宿泊施設にて、宿泊すると言う事で、今回はお話しさせて頂きました。



白川郷へ行って、宿泊をするという事だけが目的であるならば、世界遺産を楽しんだ後に、夕方は車で少し頑張って安いビジネスホテルへ走るというのも、一つの方法ではありましょう。

しかし、私は何も考え無しに、白川郷で宿泊するならば、合掌造りの民宿はどうだろうか、という提案は致しません。



私は「合掌造りで宿泊する事」そのものに、仏教的な味わいを感じておるのです。



合掌造りの宿泊施設は、元々は民家であった建物を、民宿・宿泊出来る様相に内装を改築したというところも御座います。

古くは民家であった家々は、真宗・浄土真宗の家であり、阿弥陀仏がご本尊として安置されている御内仏、つまり仏壇がその家にはあったでしょう。

そのような歴史的背景を知っていると、合掌造りに宿泊した際に、「ああ、昔は阿弥陀仏がいらっしゃった家だったのかなあ。」という趣を、私は感じるところで御座います。



また、合掌造りの民宿に宿泊するという事は、「合掌」の中に包まれている、という趣と味わいも、私には感じられるのです。

この事は、浄土真宗本願寺派の山口教区の僧侶に御法話頂いた時に、改めて感じた事で御座います。



そのお坊さんは、御法話の放題を「お念仏は智慧の鏡、お慈悲の布団」とされていました。

合掌造りの宿泊施設に宿泊し、合掌作りの屋根の下で眠ると言う事は、まさに合掌に包まれて、お慈悲の布団の中で眠らせて頂く、そのような味わいが私には感じられるのです。



私が浄土宗の念仏者という事もあるでしょうし、仏教者ゆえに合掌というエトス(行為様式)を大切にしているから、というのは確かにあるでしょう。

しかし、真宗・浄土真宗の盛んな白川郷で、合掌造りの民宿に宿泊すると言う事は、そのような趣も感じられるのではないか、私はそのように味わいを頂いております。



世界遺産観光で、白川郷へ観光に行かれた際、合掌造りの民宿に宿泊するご縁があなたに御座いましたら、合掌をしてお慈悲の布団のぬくもりを感じられたら、嬉しく思う私で御座います。



合掌

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