節分の豆知識|豆まきの作法と恵方巻きの歴史をご存じですか

有難う御座います、ようこそお参り下さいました、当庵(ブログ)住職の真観です。

前回は、節分とは何か、その事を考えるために由来から節分の歴史を辿ってみました。
節分というと、豆まきが定番ですが、近年では「恵方巻き」という名前がついた巻き寿司も食べられるようにったものです。

ここで、「近年では恵方巻きという名前がついた」としているところに、恵方巻きの歴史における、結構意外な事がわかるもので御座います。

節分の豆知識、と言いますと、駄洒落かと思われるかも知れませんが、豆知識的な事柄が御座います。



豆まきの作法について、あなたはご存じでしょうか。

豆まきの作法や、恵方巻きの歴史について、節分の豆知識ということで、お伝え致します。

豆まきの作法と恵方巻きの歴史を知ることで、前回の話と共に、子供に尋ねられたら、しっかりと文化・風習を伝承する智慧ともなりましょう。

ちなみに、豆まきの作法については、実は臨済宗の僧侶、禅僧の本から学んでおったり致します。

いやはや、節分を仏教から、しかも禅僧から学ぶ事となろうとは、これまた不可思議な御縁で御座います。

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節分の豆知識:豆まきの一般的な作法

節分の豆知識として、最初にお伝えしておくものは、「豆まきの作法」です。

「え?豆まきに作法があるの?」と、思われるかも知れませんが、各地域によって節分や豆まきの風習は違うでしょうけれども、一般的と言われる作法が御座います。

私も、禅僧から学ぶまでは、全然知りませんでした。



一般的な作法と言う割りには、現代社会では特に一般的ではなくなってきている気が致します。

常識本がベストセラーになるかのごとく。

ゆえに、ここいらで改めて、節分の豆知識的な位置になりつつある、豆まきの作法をお伝えしておくことに、意味と意義は御座いましょう。



節分の作法、豆まきの作法は、以下の通りです。



まず、炒り豆を升に入れて、神棚に供えます。

炒り豆、升、神棚の三拍子を、最初に揃える必要がある、ということです。

最近は、神棚が家にあると言う人はなかなか難しいでしょうから、例えば神社で頂いて来た御札など、それで簡易的な神棚をこしらえておくと宜しいかと存じます。



次に、豆まきをする時間・タイミングですが、これは夜に行うのが一般的な習わしです。

鬼は夜にやってくる、という事が古くから信じられていることでありまして、それゆえに豆まきをする場合、日が暮れてから家族で集まる、というのが一応の作法です。

佐渡島の鬼伝説も、夜にやってきて朝までに村人達の課題をこなさなければなりませんでしたが、朝だと勘違いしたら帰っていきましたからね。

どうやら、娑婆世界で知られている鬼は夜行性のようです。



そして、豆まき本番、つまり実際に豆をまく段階ですが、これも作法が御座います。



豆まきをする時、一家の主人か年男、2017年でしたら酉年、2018年でしたら戌年の男性が、玄関や窓を開けて、「鬼は外」と声に出しながら豆まきをします。

その次に、鬼が戻って来ないように、という意味で、窓を閉めてから「福は内」と声に出して、家の中に豆まきをします。



この手順、ご存じでしたかね。



年男は難しくても、一家の主人のところは、ある程度緩和しても宜しいかと存じます。

単身赴任や学生の一人暮らしでしたら、その家や部屋(マンションなどでしたら)の主人は、暫定的にその一人が主人と見なしても宜しいでしょう。



「窓を開けてから鬼は外」は、皆さんやってらっしゃるでしょうが、「窓を閉めてから福は内」については、ご存じ無かった人もいらっしゃるかもしれません。

皆さん、窓を開けっ放しで、福は内もやってから、玄関と窓を閉めてませんかね。

実は、上でお伝えした順序が、節分の豆まきの作法と言うことで、覚えておきましょう。



豆まきが終わりましたら、年の数より一つ多い豆を食べます。

「年の数より一つ多い」のは、未来志向という事も言えますが、昔は新年に皆一緒に年を取る「数え年」の影響という説もあります。

地域によっては、けんちん汁であったり、蕎麦を食べる風習があるらしいのですが、もしかしたらあなたの地域にも、節分特有の風習があるやも知れません。

一度、ご自身の地域の節分について調べて観て、豆知識を増やすのも、趣があるかと存じます。

節分の豆知識:柊鰯

節分の一般的な知識としては、「柊鰯」も御座いましょうが、現在は住宅事情もあって、柊鰯は豆知識的な位置になっているのではないか、と思われます。

風習として、鰯を食べるくらいは残っているかも知れませんがね。



節分は冬の寒い時期とはいえ、特に団地住まいであったり、家が密集している地域でしたら、外に柊鰯をつるしておくことは、なかなか難しい事でありましょう。

鳥や猫の問題もありますし、特に内の地域がそうなのですが、やたら野良猫が多いから、動物による課題が御座いますもので、柊鰯を外につるす人は、暗黙の了解なのでしょう、全然見かけなくなったものです。

ゆえに、これは本当に節分の豆知識として知っておく程度でも、宜しいかと存じます。

都会・都市部にお住まいの方は、節分にはお子さんに、「こういう風習もあったのだよ。」と、豆知識として伝承して頂ければ、伝統伝承を大切に思う私としても、嬉しゅう御座います。



節分の柊鰯についてですが、古くは平安時代辺りの時代からはすでに、柊鰯を節分に魔除けとして用いていたという風習が御座います。

実は是、「土佐日記」がお好きな人で読み込んでいるならば、ご存じの事かと思います。



柊鰯を節分に用いる意味。

「鰯の独特な香りで鬼を誘う」という意味と、「鰯の独特な臭いを鬼が嫌がる」から、鬼避け・鬼やらいの一種としての意味が御座います。



私は、鬼避けのための鰯と思いたいところです。



だって、鬼を誘って、やって来た鬼に「豆で魔目を射ることで魔滅じゃ!」と、誘い出して豆をぶつけるとか、結構酷いと思いませんかね。

鰯で鬼を誘って引きつけておいて、魔目で目つぶしするのですから。

「鬼畜成敗!」と、豆をぶつけたら「人間の方が鬼畜だろうに。」と、突っ込まれます。

故に私は、鰯の理由は鬼避けという意味の追儺・鬼やらいだと思いたいところで御座います。



柊(ひいらぎ)も同時につるしておくのは、柊の鋭い葉が、鬼の目を指して追っ払う、という意味が御座います。

なんでしょう、この古来の日本人による、執拗なまでの鬼の目、魔目つぶしに対する執着心は。

仏教徒・仏教者としては、執着(しゅうじゃく)は戒めるところでありますが、ここまで目に関する風習があると、なんだか逆に興味深い。

いや、やられる方はたまったものではありませんが。
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節分の豆知識:恵方巻きは商品名で、歴史は現代史レベルの時代から始まった

節分の豆知識として、有名所と言えば、「恵方巻き(えほうまき)」でありましょう。

これについては結構有名な話ですから、ご存じの方も多いかと思われます。



恵方巻きとは、その年の方角を向いて、そのままがぶりとかじりついて、黙々と食べるというのが習わしです。

うちでは、最初の一口はかじりついて、その後は切って食べますがね。



実はこれ、1970年代から始まった風習で、幾つかの巻き寿司に関連する行事・イベントがあったことにより、現在は節分の風習として根付いた、という歴史が御座います。

節分というと、8世紀語呂には既に宮中の年中行事であり、土佐日記が書かれた時代には、柊鰯の風習があったものですが、恵方巻きは割と最近、近現代の話です。



この辺り、紐解いて見ると実は近現代からの風習だった、というのも、結構見つかることがありまして、なかなかに興味深いところで御座います。

例えば、初詣など。

初詣も、実は明治期からの話ですからね、伊勢参りなど参拝自体はもっと古くからありましたが、初詣の定着は明治期以降と言われております。



ちなみに、「恵方巻き」は商品名で、コンビニエンスストアが「恵方巻き」という商品名で売り出したのがきっかけです。

それ以前は、「巻き寿司」という名前であったり、「開運巻き寿司」「招福巻」だとか、「落ちないりんご」的な名付け・ネーミングがあったものです。

そして、節分に「巻き寿司早食い競争」と、胸焼けしそうなイベントを経て、コンビニエンスストア等の小売り店が「恵方巻き」と名付けて、現在に到ります。



そうそう、言い忘れないうちに、大切な事を申し上げておきます。



恵方巻き2017、つまり2017年の恵方は「北北西」です。

節分の豆知識を学び、豆まきの作法に則って文化・風習の伝承を

今回話してきた節分の豆知識は、やらなくても、特に何か起こるわけではなく、間違っても呪われたりは致しません。

仏教の行事ではありませんが、その辺りは仏教者として、お伝えしておきたいところです。



節分の豆知識をきちんと学び、作法を重んじて豆まきも作法通りに行う事は、文化・風習の伝承に繋がります。

茶道や禅、仏教の儀式が長い年月を経ても伝承され続けている様を見れば、おわかり頂けるかと存じます。



節分は、家族で共に楽しく過ごす行事として、今もされているご家庭も御座いましょう。

節分の豆知識を、ここで改めて学んで頂き、文化・風習を次の世代に、作法に則って確かな形として伝承されていくこととなれば、大変嬉しく思います。



尚、節分とは何か、その由来については、こちらに記しております。

参照:「節分とは何か|由来を辿ると面白し」



節分の豆知識を、確かな知識として定着さえ、文化・風習の伝承に役立てて頂ければ、嬉しゅう御座います。



合掌

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