自己啓発本のおすすめやランキングは鵜呑みにしない

有難う御座います、ようこそお参り下さいました、当庵(ブログ)住職の真観です。

おすすめの自己啓発本を探して、仏教ライフハック堂(このブログ)に来て下さる方もいらっしゃり、嬉しゅう御座います、有難う御座います。
でも実は私、一時は自己啓発本や自己啓発セミナーなど、それらの類いは霊感商法的で嫌いだった時代があります。

だいぶ以前の事になりますが、私も一時は有名無名問わず自己啓発本を沢山読んでいましたし、自己啓発セミナーにも潜り込んだことがあります。

そのような経緯があり、黒い部分を実際に観たり体験した事も、私が一時自己啓発本やセミナーを嫌いな理由の一つではあります。



今も嫌いであるという煩悩や分別はあると言えばありますが、それは私の色眼鏡や煩悩による分別だと心得たという事もあり、毛嫌いする度合いも減少してはおります。

私が自己啓発本やセミナーの類いを嫌いな理由については、今回とは違う機会にでも。

スポンサーリンク

自己啓発本とは何か。こんな危険な罠もある

自己啓発本とは、大抵は一見すると、凄く良いことが書いてあります。

有名な人の名言なり、元気になる言葉が紹介されていたり、あなたを励ましてくれる素敵な言葉も沢山盛り込んであります。



ただ、こういう類いのものは、注意しないと飲み込まれてしまいます。



有名な自己啓発系のセミナー講師や先生が書く自己啓発本の典型例に、
「私はこんなどん底からこの方法で這い上がって成功した。だからあなたにだって出来る!」
というフレーズが御座います。

このような言葉・フレーズは、あたかもあなたを励ますような言い方で書かれております。

よく「あなた」とか「君」という、二人称を多用する書き方は、親和性・親しみを出すための文章術であったりします。

こういう言葉を読み進めていると、ついつい励まされた気になって、「自分も!」なんて思ったりしませんか?



私はこの「私に出来たからあなたにだって出来る」という言い方は、他者意識が欠如した傲慢な発想と発言だと思うております。

そもそも「成功した」などと錯覚している時点で、ため息ものです。



中には、出費の仕方、お金の使い方までご丁寧に紹介してくれている自己啓発本もあります。

貯金は悪だ、とか、高いセミナーや自己啓発系の商品を買うのは自己投資だ、とか、そういう話を臆面も無くしている我利我利亡者の、なんと多き娑婆世界でありましょうか。



これらのフレーズや言いぐさは、大変危険ですから、鵜呑みにしてはいけません。



大切な事ですから、もう一度申し上げます。

我利我利亡者の妄言は、鵜呑みにしたり盲信しないように、気を引き締めましょう。



その事を書いて紹介している自己啓発本の著者は、確かにご自分が成功した一要因である可能性はあります。

でも、それがあなたにとっても当てはまるかどうかは不透明ですし、自己啓発本の著者と同じような生き方八尾金の使い方をしても、あなたも成功するとは限りません。

厄介なところは、著者と少しでも自分と境遇が似ている部分があった場合、ころっと信じてしまうという危険性があるというところに御座います。


自己啓発本とは、著者を一神教化してしまいかねない危険が潜んでいる

自己啓発本って、一見すると良いことが書いてありますし、「この著者なら信じられる」と、誘導されてしまう事もあります。

中には、著者の言う事にはまってしまって、出す本は全て買う、セミナーは皆勤賞とか、そんなケースさえあります。

私も見聞きしたケースでは、同じ著者、自己啓発セミナー講師のセミナーに20回以上出席しているという人までいました。

しかも、同じ内容の有料セミナーに、です。



このように、自己啓発本の著者を崇拝する一神教的な信者になってしまうと、お金もその著者にジャブジャブつぎ込んでズブズブと嵌まってしまう危険もあります。



それに、その自己啓発本に書いてあることを盲信してしまい、それ以外の意見を言う人を批判したり、その事で人間関係が悪化するという事だってあり得ます。

1方向の意見以外、周りが見えなくなってしまっている状態です。



自己啓発本には、このような毒性もあり、危険な罠も潜んでいることは心得ておき、接する場合は鵜呑みにしたり盲信しない注意客観性を持つべきです。
スポンサーリンク

自己啓発本のおすすめやランキングも鵜呑みにしない事

本屋に行くと、自己啓発本のおすすめやランキングを、ご丁寧に陳列してくれているところもあります。



でも、あれって週替わりだったり、直ぐに入れ替わったりしていませんか?

しかも、結構その周期が早いように感じます。

まるで「全米大ヒット!」「全米ナンバーワン!」が、毎週、毎月変わっているような感覚です。



そもそもあれって、何を基準におすすめのランキングにしているのかもよくわかりません。

私には、あれって単なる最新刊の販売促進戦略としか思えないのです。
(学生時代に本屋でアルバイトしていた経験から、その辺りの内情を少し知っていたりします。)



あのおすすめやランキングの並べ方って、その本を精査した上でのおすすめやランキングで無い事は、体験からも何となく察しております。

だって、詐欺的で霊感商法的な自己啓発系の講師なりコーチの本が、おすすめランキングの棚の上位にあったこともありましたからね。

本当に読む人、お客様のことをしっかりと考え抜いて精査していたら、そんな並べ方はしません。

私でしたら、そんな詐欺的な事をしている人の自己啓発本を、おすすめしたりランキング上位に組み込んだりは致しません。



自己啓発本に書かれている事はもちろんですが、本屋の入り口などにある「おすすめの本」や売れ筋・人気ランキング」で人気の高い本も、あまり鵜呑みにしないことです。
406375

自己啓発本のおすすめやランキングを鵜呑みしないための仏教の智慧:「他は是我にあらず」

ここまで、結構自己啓発本のおすすめやランキングについて、批判的な意見を述べたように思えます。

「真観は自己啓発本とは危険な書だと批判している」「自己啓発本を批判的に書いて、仏教をお勧めするつもりか?」と、思われるかも知れません。

私は、仏教が必要な人と必要無い人、それ以外の人もいらっしゃるでしょうから、むやみに仏教をお勧めしたりはしませんから、その辺りは念のために申し上げておきます。



確かに自己啓発本や自己啓発セミナーなどについては、体験から批判的な見方をしているのは事実です。

事実ですが、それについては自覚的ではありますし、自己啓発本の全てが全てダメとは言いません。

分別しているという煩悩なり、自分のフィルターには自覚的です。



「自己啓発本とは危険が潜む書」という表題で話をしてきましたが、大切な事は
:接する側がどれだけ注意深く接する事が出来るか
:その上で距離感を適切に保てるか
にあります。



自己啓発本というのは、使い方や危険な罠にはまらなければ、それなりに活用出来る本ではあります。

あくまで「危険な罠にはまらないように注意して欲しい」そのように提言しておるのですます。



その危険な落とし穴にはまらない智慧として
:他は是れ吾にあらず(たはこれわれにあらず)
という禅語があります。

これは
「他の人がやった事は自分がやった事にはならない」
「自分がすべき事や自分の修行は自分がすべきであり、他の人がやったら自分の修行にならない」
という、戒めとしての意味や解釈がある禅語です。



今回の自己啓発本とは何か、そして本屋のおすすめやランキングを鵜呑みにしたり、その危険な毒の部分に当てられない教訓や戒めとして、私は次のような解釈も活用しております。



「自己啓発本の著者が成功した方法論や考え方は、読む人(自分)にとって当てはまるとは限らない。」
「他者の成功事例は自分の成功事例にあらず」



自己啓発本の著者が、自己投資として高額な自己啓発セミナーにお金を使って、それで成功したとしましょう。

しかし、それはあくまで著者個別の成功事例であり、その中でもごく一部の事例です。

本来その著者の成功は、色々なご縁が重なった事によるはずなのですが、あたかも高額な自己啓発セミナーへの出費が成功事例に見えるように書いているだけです。

それに、経済的な成功である場合は、たまたまお客様との良縁が続いたというご縁だってあったでしょう。

「セミナーにお金を使った=成功した」という因果関係は、完全に証明できません。



そして、その成功した方法に見える方法を、あなたが実践しても同じようになるとは限りません。

育ってきた環境や現在の環境も違うわけですから、全く同じ条件というものは、諸行無常の世においてあり得ません。

条件が違う環境下において、同じようにやって同じように成功するなんて、誰にもわからないものです。



自己啓発本を読む人は、この「他は是れ吾にあらず」という事を念頭に置き、客観性と冷静な姿勢で、鵜呑みにしないという事を前提として読むようにして欲しい、そのように思うております。



今回話してきた、自己啓発本のおすすめやランキングを鵜呑みにする事の危険性と共に、こちらも活用して頂ければ、更に良い塩梅・良い距離感を保てるかと存じます。

参照:「自己啓発とは何かについてまとめ」

参照2:「自己啓発本の使い方2つの例」



あなたが、自己啓発本の毒、おすすめやランキングの誘惑に毒されぬようになって頂ければ、幸いに存じ嬉しく思う次第であります。

合掌

スポンサーリンク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加