自己啓発の本とうつ病|治るどころか劇薬になる事も

有難う御座います、ようこそお参り下さいました、当庵(ブログ)住職の真観です。

このお堂(ブログ)では、自己啓発本や関連するビジネスの本等の類いは、結構冷ややかな眼で観ております。
092090 私は、睡眠障害やうつ病等の症状を頂く前には、自己啓発本の類いは結構な数、読んでおりました。

気に入った作家の本は、発売日に購入するほどの熱心な自己啓発本信者だったかもしれません。

また、自己啓発詐欺師と言える自己啓発セミナー講師のセミナーにも、顔を出したことも御座います。



しかし、それでもうつ病にはなりましたし、現在はそれらの薄っぺらさと傲慢さ、金の亡者具合に気がつき、決別しておりますがね。

特に、仏教・仏法と再会してからは、全くもって購入しなくなりましたし、むしろ全て捨てたほどの関係性で御座います。

私が自己啓発本を手に取る場合は、最近の動向を調査すると言う目的がある場合に限ります。

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自己啓発本は全否定しないけれども・・・

自己啓発の本やセミナーなど、自己啓発の類いは、確かに良いことが書かれております。

現在の私の見立てでは、大体が「それ、もう釈尊が2500年ほど前に仰ってますがな。」「法然上人が鎌倉時代に仰った内容を薄めただけでしょう。」と言うような内容ばかりだったりするのですがね。



私は自己啓発系ビジネスでお金を取る事は、もの凄く冷ややかな眼で観てはおりますし、自己啓発本や自己啓発系ビジネス書は、冷静な目で見るようになったものです。

自己啓発本は、確かに良いことが書かれていますが薄っぺらい内容が多いとは感じます。

著者の表現力が薄っぺらいか、著者自身の人生が薄っぺらいかは、定かではありませんが。



ただ、だからといって、自己啓発の本全てを、否定してはおりません。

その薄っぺらさが、良い作用となる事もあります。

是は、後の話に繋がって行くのですけれども、仏教に限らず、宗教をダイレクト・直接的に受け取る場合、免疫が無い人はその怖さにやられてしまいかねません。

ゆえに、薄っぺらく加工されているものが、時として良い作用をもたらすことさえあるのです。



それに、どの著者の、どの自己啓発本に書かれている言葉が、回心(えしん)のきっかけや、人生が良い方向へ向かう機縁・起縁となることも御座います。

縁起・因縁生起(いんねんしょうき)がある以上、自己啓発本がその役割を担うことも御座いますから、存在その者を否定する事は、私も致しかねます。

誰にとって、どのような作用があるかは、まさに千差万別であり、良い作用を施されると言う事もあります。



ただ、私にとっては、自己啓発本は睡眠障害やうつ病などの精神の健康を保ったり、うつ病にならないための予防にはならなかった、と言う事は、経験としてお伝えしておきます。
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うつ病の状態は、自己啓発本に書かれている事が出来ないから辛いし苦しい

私にとっては、うつ病の予防に自己啓発本は役に立たちませんでした。



確かに、表面上は良いことが書いてありますし、ポジティブになれそうではあります。

「前へ前へ、考える前に行動!」とか、そんな事が書いてありますから、そりゃポジティブにもなれましょう。



しかし、それをこじらせて、更にそこに執着していると、失敗した時や挫折感を味わわされる場合に遭遇したら、その反動が酷いものです。

自己啓発本を生真面目に実践する、以前の私のような性格の人でしたら、こじらせて精神をやられてしまう可能性も御座います。



このような経験を実際に持っているために、私は自己啓発本が、うつ病などの精神に関する病については、毒にもなり得ると頂いております。



では、うつ病になった時に、自己啓発本を治療の一環として使えるか、という話です。

結論から申し上げますと、「やめておいた方が良い」と、申し上げてきます。



自己啓発本の類いは、行動する事が大切だとか、世間知や社会通念による「善い事」が書かれております。

でも、うつ病の状態で動けない場合は、それが出来ないから辛くて苦しいのです。

これは、体も心も動けない状態で、無理に動けと鞭打たれているようなものです。

そこから「動けない自分は悪いんだ」と、自己嫌悪や陰鬱な状態を、更に悪化しかねません。



また、「意味づけをポジティブな方向へ変えよう」などの言説も、自己啓発本や、自己啓発系ビジネスの詐欺師が、大好きな言葉です。

「他人を変えるな、自分を変えろ」というのも、我利我利亡者な詐欺師が大好きな言葉です。

私に言わせれば、「それが簡単にできれば、苦労せんわ!」というところであります。



うつ病でどうしようも無い時、陰鬱になっている状態では、そのような心の動きや意識の動きを、上手いことコントロール出来ません。

それに、自己嫌悪や罪悪感、自責の念などは、内側からふつふつと沸いてくるもので、力尽くで止められるものではありません。

あの苦や辛さを知っているならば、とてもじゃないけれども、そんな簡単に、そして無責任に「意味づけを変えろ、自分を変えろ」などと言えません。



このように、うつ病であったり、精神的な病で苦しんでいる人は、自己啓発本に書いてあることを実践するのが難しい状態です。

自己啓発本に書かれていることが出来ないから、苦しいのです。

それを読んで、「出来ない自分は悪だ・・・」と更に負の状態に傾いてしまう危険さえ御座います。



もしも周囲に、うつ病であったり心療内科に通っている人がいらっしゃる場合、不用意に自己啓発本を渡したりは、控えて頂きたいものです。

寄り添いながら、医学的なことは心療内科や認知行動療法に任せておくのが望ましいでしょう。



苦の経験の無い人が、素人の浅知恵で、苦しんでいる人に自己啓発本を渡して自己啓発を施すなんて、もってのほかです。
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自己啓発本は、うつ病には辛いこともあり時には劇薬にもなる

私は、うつ病などの精神に何らかの病を抱えている場合、自己啓発本の種類にもよりますけれども、ものによっては劇薬ともなる危険性がある、と経験から考えるに至っております。



自己啓発本は、「今の駄目な自分」を否定する事が書かれていたり、そこから凄い人になるための、方法にもなっていない方法論が書かれているものも御座います。

うつ病や精神が苦しい病と共に在る時、その「今の駄目な自分」の内容を読んでしまうと、それが劇薬となってしまうケースも御座います。

今の自分の状態を、頭から否定してきますからね、ああいう文言は。



それは、自己存在の否定になりかねませんから、最悪の場合に到るケースも予想されます。

最悪の場合というのは、生命に関連する事です。



自己啓発本の劇薬と言えば、近大自己啓発の源流とも言われている、アルフレッド・アドラーさんの「アドラー心理学」の本が、該当思想です。

私も、自己啓発に嵌まっている時代には、「アドラー100の言葉」や、「嫌われる勇気」を読んだものです。

目的論だとか、その類いですね。



しかし、心身共に健康では無い場合に、あれは確かに劇薬だな、と、今思えば感じる事も御座います。

冷静に読めない状態では、目的論を読むと、「うつ病になるのは、自分がうつ病になりたかったという目的があったからだ」なんて思いかねません。

もちろん、そういう読み方をするのではないとは思いますけれども、誤解したり変化球的な解釈をしてしまいかねないのが、うつ病や精神に関する疾患の怖さです。



自己啓発本の種類にもよりますけれども、劇薬となりかねない場合がありますから、心身共に健康では無い時には、やはり自己啓発の本は読まない方が良いだろう、と、私は考えております。
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自己啓発本がうつ病に劇薬になり得るからと言って仏教を勧めるかというと・・・

ここまで、なんだか自己啓発本に対して、酷い扱いに思われたかも知れません。

そう思われてしまうことは否定致しませんが、上の方で申し上げました通り、私は自己啓発本そのものを、否定してはおりません。

心身共に健康な状態で、自分を鼓舞するために、一時的なカンフル剤と言いますか、一時しのぎの元気を頂くには、確かに有用性は御座います。

うつ病であったり、心療内科のお世話になっているときに、素人がむやみに手を出すのは危険である、という話であって、全てが全て悪いわけではありません。



ただ、私は苦い経験がある事と、仏教・仏法が自己啓発の世界も内包していると直観・直感してからは、調査以外では自己啓発本を買わなくなっただけの話です。



では、私は仏教者であり、仏教・仏法に救われた経験があるから、下手な自己啓発本よりも、仏教をおすすめします、なんて言うかと思われたら、それは違います。

仏教・仏法に救って頂いたばかりの私でしたら、浅はかにもそのような事をしていたかも知れません。

その時代の私ならば、「仏教はおすすめですよ、仏教最高ですよ」なんて、言っていたかもしれません。



しかし現在は、「仏教が必要な人と、そうでない人はいる。」「仏教を原液のままだとか、方便などの加工なしに剛速球で投げつけるのは危険かも。」と、頂いているくらいです。



その事は、浄土真宗本願寺派の僧侶で宗教学者でもあられる、釈徹宗さんが、「お世話され上手」でも、伝えて下さっています。

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「お世話され上手」は、釈徹宗さんの自分語り的な本で、「むつみ庵」という、グループホームの話ではあります。

心身共に元気で健康な状態の人は、読んでおかれると、仏教が内包している怖さも先に学んでおくことが出来るかと存じます。

うつ病や精神の健康状態を治療中であったり、という方は、無理に読まなくて宜しいかと存じます、紹介だけしておきます。

興味が沸かれましたら、寛解になってきてから気をつけて読まれると良いでしょう、無理はせずに、ご自分のペースで。



確かに私のように、うつ病の時に仏教・仏法と良縁となる出会い方をして、救われた者も存在します。

私以外でしたら、浜松医科大学名誉教授の高田明和さんも、うつ病を経験されている時に、仏教に救われた人だったと記憶しております。
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高田明和さんの場合は、般若心経や禅で、私の場合は禅語から、そしてそこから浄土宗・浄土仏教へ、と言う違いはありますが。



ただ、あくまで「そういう事例もある」というだけの話で、うつ病で苦しむ全ての人に、「仏教でうつ病が治る」なんて、無責任な事は申し上げません。

仏教・仏法も、心身の状態によっては、時として妙薬となる事も有りますが、逆に劇薬となってしまう事も御座います。

寛解に向かう可能性を秘めている、ただし接し方や距離感は慎重に、と、伝えさせて頂く所存です。
お坊さん 黒

仏教や瞑想は、確かにうつ病に効果がある実例はあるが

仏教・仏法とうつ病の関係というと、仏教にはうつ病治療にも力となると言われている、古来から受け継がれ続けている「瞑想」が御座います。

実際に、その人に適合した瞑想法をする事によって、うつ病が寛解に向かった、あるいはほぼ寛解に到った、というケースも、本の情報ではありますが、読んだ事が御座います。

タイと日本で活動されている、上座部仏教僧侶のプラユキ・ナラテボーさんは、その実績や経験をお持ちの方です。

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瞑想を科学的に、特に脳科学的に学びながら読みたい、という方は、最近新書版になった「脳と瞑想」が、読みやすいかと存じます。

所々に図解もあって、難しい専門用語も出て来ますが、言葉を丁寧に解説されているから、私は読みやすいと感じました。

うつ病や精神の調子が悪い方は、元気な波がやってきて、読書が出来る状態の時に触れられると良いかもしれません。

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自由に生きる [ プラ・ユキ・ナラテボー ]
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プラユキ・ナラテボーさんの、現段階での集大成的な本は、この「自由に生きる」です。

こちらにも、写真付きで手動瞑想という瞑想方法が書かれています。



ただ、瞑想によってうつ病が回復傾向に進んだ、という話は実際にあるとはいえ、だからといって、手放しでおすすめすることは、もちろん御座いません。

正しく瞑想が出来ていても、その過程や目的、瞑想と個々の相性によっては、うつ病やその他の精神疾患が悪化する可能性も御座います。



それにつきましては、原始仏教僧侶の小池龍之介さんが、きちんと瞑想の本で解説して下さっています。

この本の冒頭部分で、「ある程度、心身が健やかな状態で、心を鍛えてゆくべく取り組んで頂く事を、前提としております」と、注意書を記して下さっています。

あくまでこの文言は、小池龍之介さんの「「自分」を浄化する坐禅入門」で紹介されている瞑想についてではあります。

しかし、この事はどの瞑想をする際にも、念頭に置いておく方が無難で御座いましょう。



とにもかくにも、自己啓発本には危険もありますし、だからといって、私が仏教者だからといって、仏教・仏法や、仏教の瞑想が完全に素晴らしい、とも申しません。

まずは、うつ病等の精神疾患に理解がある人による寄り添いと、受け止めてくれるカウンセラーや心療内科・精神科の先生方との関係性を築いた上で、専門家の意見も取り入れながら、が望ましい。

この辺りが、経験した私の意見であります。

もちろん、これが正しいとは申し上げられないところが、歯がゆいのですがね。



自己啓発本の危険性と共に、適切な距離感を保つ方法については、こちらに記して御座います。

参照:「自己啓発本のおすすめやランキングは鵜呑みにしない」

参照2:「自己啓発本の使い方2つの例」



また、自己啓発セミナーなどには、うつ病の時はいかない方が宜しいでしょう、上手く乗せられてお金を搾り取られやすい状態でありますがゆえに。

参照:「自己啓発セミナーの断り方の実例」

参照2:「自己啓発のセミナー危険な実態|大阪での体験談」

参照3:「自己啓発とは|関連情報まとめ」



私の経験上、うつ病等の精神的な病と共にある方は、自己啓発の類いには近づかない方が無難である、そのように観ております。

自己啓発本や関連するビジネス書を読みたいならば、きちんと適切な距離を保てるまでに回復してからが、望ましいかと存じます。



合掌

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