自己啓発本の使い方2つの例

有難う御座います、ようこそお参り下さいました、当庵(ブログ)住職の真観です。

あなたは、自己啓発本に対して、どんなイメージがありますか?
4c94c10e66d65b28f7c5e726d89945b2_s また、本屋に行って自己啓発本を立ち読みしたり、実際に購入されたことはあるでしょうか。



私も、以前は自己啓発本を買って読みまくっていた時期がありますし、実際に描いてある内容を実践し続けた事があります。

そういう時を経て言える事は「本を読んでも効果があるかどうかは人による」としか言えないという結論に達しております。

そのお陰様で「自己啓発本や自己啓発セミナー講師の言う事を鵜呑みにせずに、間違ってもお金を捨てる真似はしない」という事を学べたのですがね。

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自己啓発本を読む事は否定しないが・・・

自己啓発本の内容を鵜呑みにする危険性についてはという表題で話をしております。

参照:「自己啓発本の危険」



また、抽象度を上げてわかりにくくしているが、実は薄っぺらいことしか言っていないのに高額商品を買わせる自己啓発セミナーについても、注意勧告しております。

私が大阪で体験した、自己啓発セミナーの実態のお知らせでも伝えた通りです。

参照:「自己啓発セミナーは宗教より危険な事も」



仏教は、克己心を大切にする自己啓発的な内容の言葉や教えもあるから、在家仏教者である私が自己啓発本や自己啓発セミナーに否定的な感じなのが、不思議に思われるかも知れません。

仏教の有名な言葉「犀の角のようにただ独り歩め(スッタニパータ蛇の章)」は、まさに仏道を突き進む時の自己啓発的な言葉ですからね。



私は、自己啓発という概念や、自己啓発本を読むことそれ自体は否定しておりません。

むしろ、自己啓発本を読む人は克己心が強くて、見習うところもあるとさえ考えているほどです。



怖いのは、それに嵌まってしまって、他人に読んだ内容や本そのものを強く勧めたり、周りを小馬鹿にしてしまう人もいるという事です。

「自己啓発本やビジネス書を読んでいる自分は勉強家で偉い」と、錯覚している人って、周りにいませんか?

ひょっとして、自分がそのような状態に陥っているかもしれません。



こういうのを、仏教では「増上慢(ぞうじょうまん)」や、慢の煩悩におかされている状態と言います。

自己啓発本を読んだり、自己啓発セミナーに行って勉強する事は否定しませんが、それを他人に振りまくのは勘弁願いたいものです。

自己啓発本の使い方の基本は、立ち読みする程度で十分

自己啓発本って、本屋に行けば沢山見つかるのは、あなたも感じられている事ではないかと思います。

ビジネス書と分類されるものも、大抵は自己啓発本という括りで片付きそうな昨今です。

最近は「まんがでわかるシリーズ」も沢山並んでおり、7つの習慣などの有名な本が漫画版になって読みやすくなっていますね。



ちなみに、東本願寺文庫に、なぜか「100円のコーラを1000円で売る方法」が置いてあって、仏教的学びがあるのかな、と思ったりしたものです。



自己啓発本は、私は本屋でパラパラとめくって立ち読みする程度はしますが、現在ではもう購入はしておりません。

ああいうのは、一旦中身をパラパラ読んで、どうしても気になったら買う、という買い方で決めております。

「節約生活ブログの家計簿の付け方」という表題で話した技が、ここで活きてきますね。

「3度目の出会いで、その時にまだ欲しかったら買う」という方法です。

衝動買いも抑えられますから、節約にもなる買い物の仕方です。

今のところ、その買い方でお眼鏡に適った自己啓発本はありませんがね。



自己啓発本は、私の体感としては、よほどのものでない限りは立ち読み程度で十分という印象です。

そして、そうした本の見方をし続ける内に、自己啓発本の使い方を仏教の智慧を拝借しながら独自に体得致しました。
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自己啓発本の使い方の例その1:需要を読み解くのに使う

ここからは、私が独自にやっている事であり、強制するものではありません。

「こんな本屋での過ごし方や、自己啓発本の使い方が例としてあるんだ。」という事で読んで頂ければ幸いです。



自己啓発本の使い方の例その1は
:社会の需要や世相を読み解くために使う
です。



これは、本屋で売れ筋やランキング、本屋のお勧め本などをみたり、どんな本が棚を占拠していたり平積みしてあるか、それで読み取る事が出来ます。

例えば、先日私も表題にして取り上げた「嫌われる勇気」という本はベストセラーで、今も本屋によってはランキング上位に置いてあります。

その他には、先日本屋に行ったら「人を思いのままに操る心理学や技術」だとか、そんな本もランキング上位にありました。

人を思い通りにしたい願望を満たす心理学や技術論の本って、著者や内容は違えど、未だに沢山観られますね。
(人様を自分の都合で動かそう等というのは、傲慢だと私は思うておりますが。)



このことから、
「人に嫌われるのは嫌だけど本当は・・・という悩みを持つ人は多いのだろうか。」
「人を思いのままに、自分都合に動かしたいという欲求や願望を持つ人は多いんだろうな。」
など、そのような需要があると言う事が読み解けます。

需要をある程度読み解く力は、こうして養う訓練が出来ます。

どういう自己啓発本やビジネス書が売れているのか、そこから導き出せる需要は何か、それを考える思考の訓練をする、という使い方ですね。



この使い方の例は、特に商いをする人や営業職の人には、力になるのではないでしょうか。
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自己啓発本の使い方の例その2:自分がどの言葉に引っかかるかを内観する

次に紹介致します使い方の例は、仏教の「己を知る・内観」の話です。



自己啓発本の使い方の例その2は、
:どのような言葉やフレーズが自分に引っかかるかを知る
です。



あなたは、題名だけで「お!」と思わず衝動買いした事ってありませんか?

本の題名に惹かれたり、立ち読みしていて「これは!」と思う言葉や文章に出会い、そのままレジに持って行った経験もおありかと思います。

私は仏教の本を主に購入致しますが、購入する予定が無かったけれども、パラパラと本をめくったら、著者である僧侶の言葉が響いてきて、そのまま購入した本もあります。



本当はこれ、衝動買いの一種ですから、貯金や節約の観点からは考え物ではあるのですがね。

お金を惜しまない部分と節約・貯金のバランスの話は、別の機会に譲るとして。



自己啓発本は、表向きには良いと思われる事が書かれていますから、自分の心に響く言葉やフレーズに出会う事もあります。

その時、立ち読みでも結構ですから、
「何故、この言葉が自分に響くのか、共感出来るのか?」
「今の自分の状況・状態や環境が、響くと錯覚しているだけなのか?」
と、「内観(ないかん)」していきます。

もしもメモ帳とペンをお持ちならば、本当は本屋には迷惑な話ですが、本を棚に戻して、引っかかった言葉や響いたフレーズをメモして、じっくりと内観すると良いでしょう。
(私も学生時代に本屋で働いていたから、本屋側からしたら、なんだかなーって思うのは体感しております。)

そして、その言葉が響く原因を、じっくりと内観し、己を知る時間を設けます。

そうして内観し、その上でなんども本屋に行って、その言葉を確かめるという行動に出るくらいであるなら、その自己啓発本は買ってよいとします。

また、自己啓発本の類いは、不安を煽る言葉を使った後で「こうすれば成功する」という流れで書かれているものも沢山あります。

そういう場合、きちんと内観出来ていれば
「単に不安を煽られて、錯覚させられていた自己」
に気づいて、出費を避けられます。



まとめると、
:自己啓発本は言葉やフレーズと出会うために使う
:その言葉やフレーズを機会に内観し己を知る
という使い方です。

このような使い方の例を試せば、本当に自分にとって大切な本とも出会えますし、その時その時で自分が何を大切にしているのかも知る事が出来ます。



仏教においては、己を知るという事をとても大切に教えています。

このような自己啓発本の使い方によって「自分にとって、今は何を大切にしているのか」を知る手立てとなれば、嬉しゅう御座います。



尚、今回お話し致しました、自己啓発本の使い方と共に、こちらも学んで頂くと、より自己啓発という事について理解を深めて頂けるかと存じます。

参照:「自己啓発とは何かについてまとめ」



自己啓発は毒されるのではなく、上手に距離感を認識・観察して己を高めていく、そのような概念としてありたいものです。



合掌

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