有難う御座います、ようこそお参り下さいました、当庵(ブログ)住職の真観です。
前回は、マインドフルネス瞑想について、基礎的な話をさせて頂いております。
マインドフルネス瞑想とは、どのような言葉と概念であり、どのような効果効能があるかということについて、簡単にではありますが触れてきました。
現在は、マインドフルネス・瞑想を実践する場が幾つもあり、お坊さんに指導して頂けるワークショップも御座います。
私としては、一度、浄土宗の僧侶であられる井上広法さんのマインドフルネス・瞑想の講座に行ってみたいものなのですがね。
場所の課題がさほど気にならない人で、マインドフルネス瞑想を実践したい人は、実際に指導者に教わりながら実践されると良いかと思われます。
マインドフルネス瞑想の本は充実している
マインドフルネスや瞑想は、今ではメジャーな分野と言いますか、さほど珍しい事柄では無くなったと感じる事が御座います。本屋に行きますと、自己啓発コーナーにGoogle社もマインドフルネスを取り入れていたり、シリコンバレーにある企業が瞑想を取り入れているという話の本が御座います。
あれは、自己啓発の類いなのですかね。
まあ、「己を啓発する、自己を開発する」という意味も含まれていると考えると、自己啓発の分野に足を引っかけてはいるのでしょう。
マインドフルネスと瞑想についての本は、今では本屋に行くと一コーナー設けられているところもあり、探すのは難しくなくなりました。
ただ、そうは言っても最初はどの本を読めば良いのか、迷うこともあるかと存じます。
特に、マインドフルネスや瞑想という言葉自体あまり馴染みが無くて、これから始めようという人は、本選びで迷うこともあるでしょう。
そのような人には、出来るだけ体系的に詳しく学べる本や、これからマインドフルネスと瞑想を学ぼうという人には易しい本が良いかと思います。
そこで、私も購入して学ばせて頂き、ことある毎に実践させて頂いております本を厳選し、3つに絞ってお伝え致します。
全て、仏教の僧侶が書かれた本であり、仏教も同時に学べる本を選んで紹介させて頂きます。

マインドフルネスと瞑想の本1:自分を変える気づきの瞑想法第3版
マインドフルネスと瞑想を学び実践出来る本の一冊目は、:自分を変える気づきの瞑想法第3版(アルボムッレ・スマナサーラさん著)
です。
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ヴィッパサナー瞑想は「マインドフルネス瞑想」とも「気づきの瞑想」とも言われており、そこに到るまでに40種類あると言われるサマタ瞑想の「慈悲の瞑想」も盛り込まれております。
テーラワーダ仏教の僧侶であられるアルボムッレ・スマナサーラさんが書かれた本であり、仏教色はありますけれども、絵もついていてわかりやすく書かれているというと感じました。
ただ、実践だけが目的の人にとっては、前半はちょいとくどいと感じられるかも知れません。
「正見ありきの正念」を考えると、その部分もしっかりと読んでおきたいとは思うのですがね。
仏教色・宗教色が濃くて、人によってはくどい部分もあるかもしれませんが、食事の瞑想や歩く瞑想と言った、動的なマインドフルネス・瞑想についても書かれております。
そのため、この1冊があれば、静的瞑想と動的瞑想の二つを同時に学べます。
参考までに、Kindleストア、アマゾンの電子書籍でしたら、割安で手に入れる事が出来ますよ。
置き場所に困るという人や、ちょっとでも安く本を手に入れたい方は、そちらに行かれると良いかと思います。
私は、本は紙媒体で、ページをめくって読みたいという在り方ですから、紙の本で読みたがるのですがね。
マインドフルネスと瞑想の本2:「自分」を浄化する坐禅入門
マインドフルネスと瞑想を同時に学べる本の二冊目は、:「自分」を浄化する坐禅入門(小池龍之介さん著)
です。
「「自分」を浄化する坐禅入門」と、小池龍之介さんについては、このブログでも特集を組んだ事がありましたね。
参照1:「小池龍之介さんの本で私が選ぶ3冊」
参照2:「小池龍之介さんの情報まとめ」
小池龍之介さんの本は色々と読ませて頂いてきましたが、その中の一冊として、以前に何度か紹介させて頂いたことがあります。
まとめページも読んで頂くと、より理解が深まるかと存じます。
また、小池龍之介さんによる瞑想法についても、何度か取り上げました。
参照3:「小池龍之介さんの食事瞑想はダイエットにも効果的」
参照4:「小池龍之介さんの瞑想は丁寧な暮らしの智慧」
それらの瞑想法が書かれている本が、この「「自分」を浄化する坐禅入門」です。
文庫本で非常にコンパクトであり、価格も安いくて手に入りやすいことから、この本から学び始めるというのも良いでしょう。
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小池龍之介さんは、原始仏教僧侶という事もあり、結跏趺坐などの座り方は禅宗の坐禅に通じますが、実況中継などの瞑想法などに差異が御座います。
マインドフルネスとの親和性が高い本であり、言葉も分かりやすくて読みやすく仕上げて下さっている、という印象を持った本です。
この本にも、歩く瞑想が書かれており、マインドフルネスと瞑想の基礎的部分を学ぶ事が出来ます。

マインドフルネスと瞑想を学べる本3:心理学を学んだお坊さんの幸せに満たされる練習
マインドフルネスと瞑想を同時に学べる本の3冊目は、:心理学を学んだお坊さんの幸せに満たされる練習(井上広法さん著)
です。
これは、井上広法さんという、ぶっちゃけ寺でもおなじみのお坊さんが書かれた本です。
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それゆえに、浄土宗のお坊さんが書かれた仏教の本かな、と思って購入したのですが、マインドフルネスや瞑想について書かれておりました。
井上広法さんは浄土宗のお坊さんであり、心理学を学ばれた僧侶で、マインドフルネス瞑想のワークショップ・講座もお持ちの方です。
実際にマインドフルネス瞑想の指導者である事を、この本から知り、更にそこから中外日報のウェブサイトでも知るに到りました。
「心理学を学んだお坊さんの幸せに満たされる練習」では、仏教の話とマインドフルネス瞑想の話を、わかりやすい言葉で記して下さっています。
そして、とても有り難いと思ったのが、イラスト付きでマインドフルネス瞑想の方法・やり方を記して下さっているところです。
また、仏教の話もされてはいますけれども、心理学からのアプローチ・心理学からの話も盛り込んでいて、宗教色をそれほど感じませんでした。
ゆえに、宗教の本に抵抗がある人でも読めるのではないか、という味わいを頂いております。
慈悲の瞑想・サマタ瞑想についての事も書かれており、基本的な部分はしっかりと押さえられています。
私はこの本を「マインドフルネスと瞑想の本で、最初に読んでおいた方が良い本ってないの?」と尋ねられたら「私はこれを読みました。」と伝える本に位置づけております。
すでに勉強して実践している人にとっては、物足りなさもあるかと思いましたが、基礎の基礎から復習するという意味においては、力になってくれるかと思われる本です。
まあ、浄土宗びいきと言われたら、反論できませんがね、その辺りはご勘弁頂ければ。

マインドフルネス瞑想は本で読むのも良いけれど
今回は、マインドフルネスと瞑想について、入り口となる本を3冊に絞ってお伝え致しました。特に、最後に紹介させて頂いた、井上広法さんの「心理学を学んだお坊さんの幸せに満たされる練習」は、入り口として良著かな、と思います。
ただ、今回は力となってくれると思われる本(私の独断と偏見ではありますが)を紹介させて頂きましたが、やはりマインドフルネスと瞑想は、まずはきちんと指導を仰ぐことが大切であると、私は考えております。
きちんと指導出来る力を持った指導者に、修正して頂きながら行わないと独りよがりになってしまい、間違ったまま続けても効果は現れにくいものです。
本を読むことは有意義ですし、学ぶ事は大切ですけれども、改めて、指導者のもとでの実践、一度は指導者に習うという事が大切であると、お伝えしておきます。
尚、基本的な事、マインドフルネス瞑想の言葉や概念については、こちらでお伝えしております。
参照:「マインドフルネス瞑想とは何か意味を考える」
合わせてお読み頂き、その上でワークショップなり講座を受講されて、マインドフルネス瞑想を身につけて頂ければ、嬉しゅう御座います。
合掌