有難う御座います、ようこそお参り下さいました、当庵(ブログ)住職の真観です。
京都の知恩院での別時念仏会という催し「ミッドナイト念仏in御忌」にて、お念仏を称えさせて頂いて来ました。
ミッドナイト念仏in御忌2016は予定通りに開催され、今年はおよそ1100人ほどの方が御参拝、お念仏を称えに来られたと、4月19日声午前7時に終了した時点で教えて頂きました。
今回は、来年、参加しようと思われる方のために、私がどのような感じでお念仏させて頂いて来たのか、手順や実際の事を体験記としてお伝えさせて頂きます。
後は、感想たりえないような感想を少々。
ミッドナイト念仏in御忌に参加するため、18時にはすでに少し並んでいる人も
私は、今回は歩いて京都の東山区にある知恩院へ赴きました。私が知恩院に到着したのは、4月18日の18時(午後6時)です。
その時にはすでに、知恩院三門の下に10人ほど並んでいらっしゃいました。
並んで待っている間、浄土宗の僧侶が二人いらっしゃって、おばさま達と浄土仏教、原始仏教や大乗仏教について教えて頂き、ちょっとした勉強会の場に。
そうこうしている内に、18時45分くらいに案内の方が来られて、知恩院三門楼上の入り口まで案内して頂きました。
ミッドナイト念仏の会場である「知恩院三門楼上」は国宝であり、普段は非公開なのですが、この日は特別に公開して下さいまして、この中で朝までお念仏をさせて頂くのです。
知恩院三門は国宝であると同時に「京都三大門」の一つでもあります。
東本願寺・真宗本廟の御影堂門を紹介した時にお伝えしておりましたね。
国宝の中でお念仏とは、なんとも貴重な体験をさせて頂いたものです。
ちなみに、マスコットキャラクターなのか「ポックマ」という、木魚を叩く熊の絵が出迎えてくれましたよ。
19時に法要開始、20時にミッドナイト念仏in御忌で一斉に南無阿弥陀仏
19時前に、知恩院三門楼上の中に通して頂き、急な階段を上っていくと、なんとも荘厳な光景が目の前に。4月19日の京都新聞の朝刊でも紹介されていましたが、天井や壁には龍の絵があったり、釈迦如来や羅漢像が並んでいたりと、厳かで独特な雰囲気がありました。
19時から法要が始まりまして、法要が終わってから、少し練習するようなお念仏を称えまして、いよいよミッドナイト念仏in御忌2016の、別時念仏会が始まります。
別時念仏会で、只管念仏を称えさせて頂く時、まず「光明遍照~」と、光明文・摂益文をお唱えし、その後に「念仏一会(ねんぶついちえ)」と続きます。
この「念仏一会」は、数を定めず只管念仏をお唱えさせて頂く部分であり、ここから朝まで夜通し「念仏三昧」「ただ一向に念仏すべし」という事で、ミッドナイト念仏です。
この後は、みんなと一緒に「南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏・・・」と、只管木魚を叩きながら、只管お念仏を称えさせて頂きました。
2016年のミッドナイト念仏in御忌は平日ゆえに行列はそれ程でもなかった
私は、4月18日の20時から、4月19日の午前0時50分まで、只管念仏させて頂いた後、ちょいとお手洗いに行くために、一旦、知恩院三門楼上から離席致しました。そして、お手洗いを済ませてから、再び入り口に戻ると、15人前後の人が並んでいらっしゃいました。
2015年は、土日と言う事もあって、日付変更してからもその10倍の人数がいらっしゃったそうですが、月曜日で平日の場合は、これくらいの人数に落ち着くようですね。
ただ、知名度も上がって人数も増えてきているために、今後はどうなるかわかりかねますが。
その後、私の後ろに徐々に並んでいる人も増えて、30人くらいが待っていましたけれども、10分もしないうちに中に入れて貰えました。
15分くらいのお手洗い休息を挟んでから、ここから私は4月19日の午前7時まで、終了まで只管お念仏を称えさせて頂きました。
前半は、五味夫妻像というのがありまして、その目の前で木魚をぽくぽくと叩きながら、後半は、リード役の巨大木魚の近くでお念仏三昧。
巨大な木魚を叩かせて頂きながらお念仏させて頂く事を合計2回体験し、リード役もほんの少しの時間だけ体験させて頂きました。
ミッドナイト念仏in御忌にて、色々な人達とのご縁
2016年のミッドナイト念仏in御忌も無事に終わり、国宝の門の中でお念仏させて頂くという、貴重な体験をさせて頂いたご縁に、感謝申し上げます、まさに有り難き体験です。来られた方々は、本当に軽いノリで来られる人や、私と同じく最初から最後まで夜通しお念仏三昧の人もいらっしゃったり、篤信な方もいらっしゃったり、実に様々です。
一時、私の隣に座られた方は、数珠のかけ方からして浄土真宗の人っぽかったり、老若男女幅広くいらっしゃいましたよ。
更には諸外国の方もいらっしゃって、日本以外の人にも伝わっているのかなあ、とも思いました。
TwitterやFacebook、ウェブサイトで情報公開されていますからね、1997年からそれらのメディアを通し、着実に広まった結果と言えるでしょう。

ミッドナイト念仏in御忌が無事終了して、体験した感想
2016年に始めた体験させて頂いた、ミッドナイト念仏in御忌ですが、感想と言える感想は、実はありません。神聖な場所、厳かな場所で貴重な体験はしており、そこには感謝申し上げますけれども、特に神秘体験なり、特別な身体的な体験をしたわけではありませんからね。
むしろ、お念仏三昧であろうとしても、雑念なり煩悩、お念仏以外の思念が湧いてきたりと、「ああ、私はやっぱり煩悩具足の凡夫なり」と、再確認したくらいです。
感想と言える感想は、
:思った以上に風が入って来るから、寒くて身体が芯まで冷えた
と、肉体が感じたことくらいですかね。
後、嬉しかった事に、開始前にお坊さん二人に、色々と仏教の話をして頂くご縁を頂戴致しまして、仏法をお坊さんから直接学べて嬉しかった、という感想があります。
私は、かなり早めにミッドナイト念仏in御忌の会場、知恩院の入り口へ参らせて頂いたお陰様で、浄土宗のお坊さんお二人に、色々と仏教についての話を頂くに到りました。
お坊さんからは、西方極楽浄土についてや、浄土宗と浄土真宗という宗派について、仏説阿弥陀経について等を教えて頂いたものであります。
結構深い話を頂いたり、また、知恩院の南に歩けば到達出来る、禅林寺・永観堂におわします「見返り阿弥陀像」にまつわる話を頂いたりと、大変貴重なご縁を頂きました。
夜通し南無阿弥陀仏を称えさせて頂いた事も、私にとって大変貴重な体験で御座いましたが、最も印象に残ったことを一点だけあげろ、と言われましたら、このお坊さんに頂いた仏教の話であると、申し上げる次第であります。

お寺や仏教の行事、仏事などに参加させて頂くと、お坊さんを身近に感じ、お坊さんに色々と仏法をお話し頂ける機会となります。
ミッドナイト念仏のような別時念仏会は、お念仏を称えさせて頂くという事も、確かに貴重な体験であります。
それに加えて、お坊さんと接して、お坊さんや仏教を身近に感じる事が出来るという体験も重要であり良い縁ではないか、そのように思います。
別時念仏会としては、今後「24時間不断念仏会」が5月に東京で、9月に京都でそれぞれ予定されています。
参照:「増上寺24時間不断念仏会2016(第11回)の日程案内と駐車場について」
参照2:「増上寺の24時間不断念仏会2016の感想体験記|前編・とにかく南無阿弥陀仏」
参照3:「増上寺の24時間不断念仏会2016の感想体験記|後編・仏教を体験し身近に感じる」
「24時間不断念仏会」も、開催中は参加自由ですから、これを機会に仏教を身近に感じられるのも、よき体験ではないかと、思うております今日この頃に御座います。
合掌