有難う御座います、ようこそお参り下さいました、当庵(ブログ)住職の真観です。
以前「聞き上手な人の特徴からコツを学ぶ」という話をさせて頂いた事が御座います。
人の話を聞く大切さは、現代社会でよく言われている事ですし、聞き上手な人になりたいと言う人が沢山いらっしゃるという事は、本屋のラインナップを観れば何となく感じます。
聞き上手や人の話を聞く力に長けているというのは、それ自体に資格はありません。
認定資格は無い概念ではありますが、就活の面接で自己PRする時に「人の話を聞く長所があります!」と、特別な資格を自慢するかのように宣言する人もいます。
就活の履歴書欄にも「長所:人の話を聞くのが得意です。人の話を聞くのが好きです」とか、そんな事例を見聞きしたことがあると言う人も、いらっしゃるのではないでしょうか。
また、あなたの周囲にも「人の話を聞くのが好きです!愚痴ならなんでも言って!」と自己PRしてくる人っていらっしゃいませんか?
このような場合、聞き上手な人である事や、人の話を聞くのが得意と宣言している人で、本当にそうであると言うのは、残念ながら100%ではなく、自己分析なり内観が足らんと思う事もあります。
これは、私への自戒の持戒も込めて申し上げる次第です。
「人の話を聞く仕事」とは言いますが・・・
「人の話を聞くのが好きな人に向いている仕事や職業って、営業かな?」「聞き上手な人に向いている仕事ってなんだろう?」
と、疑問に思って調べる人も多くいらっしゃるようです。
私が「人の話を聞く仕事って何ですか?」と尋ねられたら、
「人と接する仕事や職業は全て当てはまります。」
と、応答しております。
そもそもとして「人の話を聞く仕事」よりも「仕事は人の話を聞く事が大切である」と私は考えております。
例えば、聞き上手な人向きで人の話を聞く仕事と言うと、営業職が思いつきますね。
これは確かにその通りですが、工場でせっせと手を動かす仕事だって、周囲の人や現場リーダーの話はきちんと聞く必要があります。
私も経験がありますが、ウェブライターの仕事や内職の仕事も、人と接する機会は作業中は確かに少ないけれども、お客様(クライアント)の話はしっかり聞かないといけません。
ゆえに「人と接点がある仕事は、全て人の話を聞く事は仕事の内」と申し上げております。
ただ、それだとあまりに範囲が広すぎますから、今回はその中でも特に
:聞き上手な人
:人の話を聞くのが好きで苦になりにくい特性の人
という事を念頭に置き、3つの職業に絞ってお伝え致します。
人の話を聞く仕事や職業その1:誠実なコンサルタント
人の話を聞く仕事の一つ目は:誠実なコンサルタント
です。
わざわざ「誠実な」と付けているのは、不誠実なコンサルタントが沢山おるからです。
機会を見つけてお話ししようと思いますが、私は不誠実なコンサルタントに出会った事が何度かあります。
不誠実なコンサルタントは
:人の話を聞かない、人の話が聞けない、そもそも聞く気がない
:金銭を受け取っているという責任感と責任能力が無い
:そもそもコンサルタントとして不適切で実力もない
と、そんな感じでした。
誠実なコンサルタントとは、この逆の事を概念を実践している人の事です。
特に、インターネットビジネスのなんちゃらアフィリエイトコンサルタントや高額塾の類い、無料オファーでお客様からガンガン集金しようとしている輩は、要注意です。
潜入捜査の経験もある業界に詳しい知人に詳しく話を聞いたら、誠実で能力のレベルが高いコンサルタントや塾講師は「ほぼ皆無」との事でした。
ちなみに私も潜入捜査員気取ってコンサルタントに潜入したことがありますが、確かに酷かった。
概念的なある詐欺をやらかしている我利我利亡者ばかりだというのが、私の体感です。
酷い場合は、私と話をしているのに、裏では別の人とチャットしてましたからね。
このように、目の前の人おろそかにしている上に、呆れるくらいに人の話を聞かないし、そもそも人の話を聞く気すら無い輩もいたものです。
現状では、コンサルタントになるには特に決まった資格は必要ありません。
でも、だからこそ、コンサルタントを名乗るってお金を取る事に資格や法的な整備がなっておりませんから、詐欺的なコンサルタントが横行しておるのでしょう。
「成功報酬にしないコンサルタントは違法」という法律など制定して、資格制度も導入すれば良いのに、と、個別的に思うております。
こういう状況ですから、逆の事を言えばあなたが聞き上手で人の話をしっかり聞ける人で、誠実な人であるならば、このような我利我利亡者な似非コンサルタントを全てごぼう抜き出来ます。
誠実なコンサルタントとは
:人の話をしっかり丁寧に傾聴する
:料金体系は明確で成功報酬・歩合制にして、売り逃げは絶対にしない
:それを踏まえて、お客様に成果を出して頂く事を第一義とする
:成果が出たのはお客様の努力によるもの、成果が出ない事の責任をお客様に押しつけない
これが出来る人だと、私は考えております。(あくまで私の偏見ですが。)
そして大前提として「お客様が本当に自分のコンサルタントを必要とされているか」を、お客様の話を誠実に聞き、場合によっては丁寧にお断りして代案を提供すべきです。
コンサルタントは聞き上手な人向きですし、人の話を聞く仕事であり、誠実な人ならば成果も出るでしょう。
コンサルタントと似ている職業として、アドバイザーも人の話を聞く仕事に入りますね。

人の話を聞く仕事や職業その2:カウンセラー
人の話を聞く仕事の二つ目は:カウンセラー
です。
セラピストも、概念的に似ている部分がありますね。
最近は色々なカウンセラーが存在して、仏教も関わっているであろうカウンセラーに、
:終活カウンセラー・終活アドバイザー
というのもあります。
終活カウンセラー・終活アドバイザーとは、読んで字の如く、お客様一人一人の終活を一緒に考えて作っていく仕事です。
主な内容は、エンディングノートの書き方を伝えて、時には一緒に作成したり、お葬式・葬儀や相続の相談にものるという、結構多岐にわたる仕事内容です。
相続の問題やお葬式やお墓についての疑問を持つ人が多い現代社会では、必要とされる仕事・職業と言えますね。
終活カウンセラーについては「一般社団法人終活カウンセラー協会」という団体もあり、認定資格制度も出来ております。
初級終活カウンセラーの認定資格は合格率98%で、受験費用は1万円弱です。
ただ、初級終活カウンセラーは比較的簡単になれそうでも、人の話を聞く仕事ですから、聞き上手な人が向いていると言える職業であるのは確かです。
人の話を聞かない人が、自分勝手に相手の終活を進めるなんて言語道断ですからね。
人の命、人生に関わる大切な仕事であり、真摯な態度で目の前の人を大切にする誠実さのある人で、尚且つ聞き上手な人が向いているでしょう。
人の話を聞く仕事や職業その3:僧侶・聖職者
私としては、これはもう、言わずもがな、といったところです。
仏教の僧侶に限らず聖職者の方々は、人の悩みや懺悔を聞いて下さるという事も生業・仕事とされてきた歴史があります。
昔は、人の悩みを聞いたり、トラブルの仲裁のために喧嘩中の双方の話をじっくり聞くという役割を、お坊さんなど僧侶が担っていました。
現代社会においても、その役割はありますが、「悩みはお坊さんに相談だ」と言う人って、今では少ないように思えます。
現在はその現状を変える目的もあり、お坊さんに気軽に話が出来るようにと「フリースタイルな僧侶たち」をはじめとしたお坊さん達が、しっかりと話を聞いてくれたり会話出来る機会も徐々に増やして下さっています。
「フリースタイルな僧侶たち」では、月1回くらいのペースで「僧侶とゆるーく話す会」という会合を設けて下さっていますよ。
私は幸いにして、そのような僧侶の方々と接する機会に恵まれ、その中で
:僧侶・聖職者は人の話を聞く仕事である
:聞き上手な人が向いている職業である
という事を体感致しております。
現在は、仏教の僧侶になるには、宗派によってその過程はまちまちですが、宗派によっては通信教育にて僧侶の資格も取れるようになっています。
確か、真宗大谷派では、僧侶の資格を取るに至る通信教育もありました。
真言宗の高野山大学では「通信教育課程では僧侶資格は取得出来ません」とありましたから、通信教育で僧侶の資格を受け取ることが出来る所と出来ない所があります。
ただ、僧侶の資格は取りやすい世の中になったとしても、やはり大切な事は、目の前の悩める衆生に寄り添い、目の前の人の話を真摯に聞くことです。
仏教の教義を押しつけること無く、人の話を聞く事が出来る、聞き上手な人である事が望ましいのは確かです。
人の話を聞く仕事ではなく、どの職業も仕事も人の話を聞く事が大前提
人の話を聞く仕事で、聞き上手な人向きだと思われる職業を、3つに絞って紹介致しました。今回は仕事や職業を3つに絞って限定的な話を致しましたが、私としては、
:どの職業であっても、人の話を聞く仕事であり、丁寧に話を聞く事が大前提
という在り方で、日々の業務なり仕事に取り組むべきだと思うております。
今回の話は、以前の話と共にお読み頂くと、より理解を深めて頂けるかと存じます。
参照:「聞き上手な人の特徴からコツを学ぶ」
参照2:「人の話を聞く仕事の聞く力|傾聴と聴聞」
あなたにとって理解の深まる一助となりますれば、大変嬉しく思う次第で御座います。
合掌