聞き上手になるには特徴とコツを学ぶべし

有難う御座います、ようこそお参り下さいました、当庵(ブログ)住職の真観です。

本屋に行くと「聞き上手になるにはこの技術」「話し上手は聞き上手である」「話を聞く技術」等々、聞き上手になるための指南書が沢山並んでいます。
016179 受け身にならず、積極性や自己PRが大切と言われている世の中で、でも聞き上手でも有りたいという人が多く、需要が高い事がわかります。



最近ですと「傾聴(けいちょう)」「傾聴力」という言葉を見聞きしますし、傾聴力を高めるトレーニングも本やウェブ上で見かけます。

傾聴とは「耳を傾けて熱心にきくこと」という意味で、最近は積極的傾聴や共感的傾聴など、色々な表現があるものですね。



でも、情報が多くなるにつれて、傾聴力を高めて聞き上手になるために何から始めれば良いのかわからないという事にもなるのではないだろうか、そんな事を考えております。

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聞き上手になるには技術や方法は無駄では無いけれど・・・

聞き上手になるにはどうしたらよいのか、という願望を満たす場合、本やウェブサイト、更には傾聴力アップのウェブサイトやセミナーなどを参考する手が、確かにあります。

話し上手や聞き上手になる技術の本や、聞き上手の心理学など、探せばごろごろと見つかります。

そういった話し上手や聞き上手の技術本には、確かに「なるほどなあ。」と思う聞き上手な人になる講座なり技術論はあるにはあります。



一般的によくある話が
:オウム返しをする
:反映的傾聴の実践(相手の話を別の言葉で言い換えて、理解していると思って貰う事)
:ベストなタイミングで相槌(あいづち)
:「なるほど。」とうなずく
などです。



でも、これって一つの例ではありますが、あくまで一例でしかないように思えますし、実際に通用しない現場は多々あります。



私も、そんな現場を東本願寺の法話の時に観ました。

やたら職員さんに突っかかるじいさんに対して、若き職員が「なるほど。」と相槌を打っても、更に突っかかっていたり、そんな現場を目撃したものです。



また、うつ病診断の時、カウンセラーに私が話していることに、いちいちオウム返しをしていました。

その時は「この人はしっかり私の話を聞いてくれている」とか、聞き上手だとか感じませんでした。



聞き上手になる技術は、それはそれで一つの例としては個々に参考にはなりますが、実際の多種多様な現場で通用するとは限らないと肝に銘じて置くべきです。



そもそもとして聞き上手な人になりたいのに、その技術を使う事ばかりに意識や注意が散漫して、相手の話を全く聞いていないという事になったら本末転倒です。

やたらオウム返しをしまくったり、自分の仕草を逐一真似されて、その人を聞き上手と判断して感動するかどうか、考えたら自ずと見えてくると思います。



話し上手や聞き上手の技術や、傾聴力の技術はあくまで参考資料とすることを踏まえた上で、聞き上手な人の特徴を観察し、そこからコツや姿勢なり在り方を学ぶ事から始めるべきである、私はそのように考えております。
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聞き上手になるには、聞き上手な人の特徴からコツを学ぶ

私も、実際に「あ、この人は人の話を聞く事に長けている。」「この人は聞き上手な人だな。」と思わせてくれた人と何度か出会っています。

その人達から、聞き上手になるにはどのような在り方や聞く姿勢が大切か、その特徴からコツを学ぶ事に致しましょう。

聞き上手な人の特徴から学ぶコツその1:読んで字の如く傾聴。集中して聞いてくれる

聞き上手な人の特徴の一つ目は、
:聞く事に集中して、まさに傾聴を実践している
ということです。



とにかく自分の話を集中して聞いてくれたり、まさに傾聴してくれているという人等、そのような人って出会った事はありませんか?



私の場合は、24時間不断念仏会という別時念仏会で出会った浄土宗の和尚様が、まさにその実践者である聞き上手な人でした。

和尚様は姿勢を正して、もの凄く丁寧に私の話を聞いて下さり「あ、全て受け止めて聞いて下さっている。」と、直観したものです。

聞く心構えという意味の姿勢だけでなく、身体の姿勢も調っているのも大切なポイントですね。

私は話をさせて頂いていながらも、聞き上手な人になるのはどうすれば良いのか、どのような特徴があり姿勢はどうか、など、話を聞く側の姿勢やコツも同時に学ばせて頂きました。

とにかく傾聴力が高く、まさに「傾聴三昧」という姿勢を見せ頂いたのです。



:目の前の相手にとにかく集中して傾聴三昧
これが、聞き上手な人の特徴であり、学ぶべきコツの一つ目です。



話を聞いていながら、どうしても自分の話を考えたり、変にアドバイスしようと集中出来ていないという事が、人には多々あるものです。

和尚様の、人の話を聞く姿勢や在り方は、見習いたいものですね。
257412 和尚様の、人の話を聞く姿勢や特徴は、最近見聞きする「積極的傾聴」や「共感的傾聴」にも繋がると思います。

相手の話に「傾聴三昧」して、とにかく聞く事に集中するわけですから、相手の話に対して積極的に傾聴していると言えるでしょう。



ここまで説明すれば言うまでも無いことかもしれませんが、目の前の相手と話をしているのに、携帯電話を弄るのは言語道断です。

話をしている最中に、携帯電話に意識を逸らすなんて、聞き上手な人の姿勢ではありませんからね。

聞き上手な人の特徴から学ぶコツその2:話し終えるまで話を遮らない

聞き上手な人の特徴であり学ぶべきコツの二つ目は
:相手が話し終えるまで話を遮らないこと
です。



相手が話をしているのに、話を遮って「いや、それはね」とやってしまうことって、ありませんか?



これ、なかなか出来ていない人って意外といらっしゃるんじゃありませんかね、私も昔はやってしまっていましたし、今でも凄く注意している事柄です。

せっかちな人や、受け身になってはいけないという強迫観念や、積極的でなければならないという思いが強い人にありがちではないか、と私は思うております。
(もちろん、私の個別のフィルターや色眼鏡に過ぎないとは思いますが。)

後、アドバイスが好きな人とか。

アドバイスをしなければいけないと思ってか、人の話を聞く仕事であるコンサルタントと呼ばれる人でも、やっちゃってる人っていますからね。

これは、私は聞き上手な人の姿勢や特徴ではないと思っています。

聞き上手な人の特徴から学ぶコツその3:沈黙や間を大切にする

話し上手な和尚様達と話をさせて頂いた時、しばし間が空いたり沈黙する場面に遭遇したものです。

でも、その時和尚様は、話をせっついたり施したりせず、じっと黙って私を待って下さっていました。

何故でしょうかね、お互い沈黙していたのに、なぜだか私は、言葉を発していないこの間でさえ、私の話を聞いて下さっていると思ったものです。

錯覚と言われればそれまでですが、そのような感覚があったのは確かです。



聞き上手な人の特徴から学ぶコツ3つ目は
:沈黙を恐れないで間を大切にする
ことです。



沈黙したり、お互い言葉を発しない時って、確かに気まずさもあるでしょう。

私も体験した事ですから、気まずさがあると言う意見には納得しております。



ただ、和尚様をはじめとして、沈黙や間を大切にして下さる人に話を聞いて頂いた経験から、沈黙や間の大切さも身をもって知りました。



聞き上手な人の特徴としてもそうですが、話し上手であったり、話が上手いセミナー講師などは、思い返してみると、確かに間を大切にしている人が多いように思えます。

セミナーや発表会では、緊張や「早く話をしないと」という焦りからか、マシンガントークになってしまう場面も見受けられます。

そうなると、聴衆は傾聴しようとしても、次々に話が展開しますから、追いつけない場面も出て来ます。



そこで、間を置いたり、しばし沈黙する時空間を取り入れる事によって、傾聴してくれている人達も話を咀嚼する間を持てるし、話しても落ち着いて次の話を展開出来ます。

聞き上手な人も、沈黙や間を大切にしていると、体験からそのように感じております。

沈黙している間に、相手の話をしっかりと理解する時間が出来ますから、結果的に相手の話をしっかりと集中して聞く事が出来る聞き上手にも繋がります。

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聞き上手になるには、まず聞き上手な人の特徴と姿勢を学んでから

聞き上手な人になるべく、傾聴力を高めるために本やセミナーで技術を学ぶ事も無駄ではありません。



でも、それを活かし切るために、まずは聞き上手な人の特徴や姿勢をお手本にして、在り方を学ぶところから始める事が大切だと、私は思うております。



周囲に聞き上手な人がいて、お手本となりそうな人がいらっしゃったら、観察してその特徴や姿勢から、コツを学びとっては如何でしょうか。

身近な人からの見取り稽古は、お金もかかりませんし、観察眼も鍛えられますから、試してみるのも良いかと考える次第で御座います



尚、聞き上手になる一助として、こちらの表題も、参考になるのではないかと思います。

参照:「人の話を聞く仕事と資格を活かした職業3つを紹介」

参照2:「人の話を聞く仕事の聞く力|傾聴と聴聞」



合わせてお読み頂く事で、聞き上手となる道が開けましたら、幸いに存じます。



合掌

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