有難う御座います、ようこそお参り下さいました、当庵(ブログ)住職の真観です。
あなたは、バイキングスタイル・ビュッフェスタイルの食事をする時って、どのような食べ方をされるでしょうか。
食べ放題やバイキング・ビュッフェスタイルの外食って、元を取ろうと躍起になって、がっついているという人もいらっしゃるやもしれません。
かくいう私も、学生時代以前はそんな感じでした。
現在は、そもそも食べ放題やビュッフェスタイルの外食どころか、外食すら全然しなくなりましたが。
食べ過ぎて後悔しないために「腹八分目に医者いらず」のことわざを意識する
バイキング・ビュッフェスタイルの食事って、どうしても「元を取ってやろう!」と、がつがつ食べる傾向にあるように思えます。私も以前、友人何人かと、何度かバイキングスタイルの外食をしたことがありましたが、恐ろしくお皿に食べ物を盛っていたのをよく目にしたものです。
私はというと、ちょびちょびとしか盛らずに、あまり量も食べませんから、いっつも「割り勘負け」と言われたものです。
食べ放題って、どうしても割り勘負けしないように頑張ってしまう傾向にありますね。
でも、その後、毎回友人達は「食べ過ぎた・・・。」と後悔の愚痴をこぼしていたものです。
あなたも、ついつい張り切ってビュッフェスタイルの食事の後に「食べ過ぎた、腹八分目にしておけば・・・」なんて、後悔された事はありませんか?
「ああ、食べ過ぎないで腹八分目でやめておけば良かった・・・」とか、ありがちな話です。
「腹八分目に医者いらず」とは、食事の量を適量に保つ戒めでもあり、食べ過ぎて後悔しないためのことわざでもあります。
現在は「腹八分目に医者いらず」について、ラットの実験などで立証されて科学的根拠も発表されてきています。
食べ過ぎた後悔をして、食べ物を粗末にしたという罪悪や、健康寿命を損なう事の無いように、「腹八分目に医者いらず」は、外食時には特に意識したいところです。
腹八分目のコツは禅の食習慣や作法にあり
そうはいっても、やっぱりお金を掛けてバイキング・ビュッフェスタイルや食べ放題に出かけると、ついついお皿にがっつり食べ物を盛りつけたり、食べ過ぎてしまう危険があります。「わかっているけどやめられない」と、まあ、そんな感じで。
(この歌詞、実は人間の性を言い当てているとおっしゃる真宗・浄土真宗の和尚さんもいらっしゃいますよ。)
ゆえに、腹八分目で食事を終えるコツを知りたいと思う人もいらっしゃるでしょう。
気持ちやマインドセットとか、がんばりだけではどうにもならない場合もあるでしょうし。
そこで、「腹八分目に医者いらず」の食事量で食事を終えるコツは、禅の食習慣や作法にヒントがあります。
腹八分目のコツその1:ゆっくりよく噛んで瞑想するように食べる
腹八分目のコツの一つ目は:ゆっくりよく噛んで食べる
:瞑想するように、丁寧に食事を頂く
です。
バイキング・ビュッフェスタイルに限らず、これはご家庭、自宅でも気をつけるべき食べ方です。
「そんなの当たり前じゃないか。」と思われるかも知れませんが、果たしてその「当たり前」と思っている事を当たり前に出来ているかどうか、自問自答すべきです。
食べ放題、バイキングやビュッフェスタイルの外食時に、ついついがつがつ食べてはいませんか?
それこそ、元を取るために、ゆっくり食べるどころか、流し込んだりかっ込むように食べたり。
これって、傍目にも美しくありませんし、食い散らかしているかの如く見えますから、みっともないと思う人もいらっしゃるでしょう。
「腹八分目の食事量」を実現するなら、「ゆっくりとよく噛んで食べる」という事を、今一度しっかりと意識して食事をすることを心がけるべきです。
また、その時に「瞑想するように、禅的に食事を頂く」という事が大切です。
食事を口の中に入れて咀嚼する際「噛みます、噛んでいます、噛んでいます・・・」と、神経を集中させて食べるのです。
食事禅や食事の瞑想とも言われる方法で、これを実際に教えて下さるお坊さんもいらっしゃいますね。
小池龍之介さんが本や実践講座でも教えて下さっていますし、私が読んだ本でしたら、アルボムッレさんという方の本で食事の瞑想法が紹介されています。
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まさに禅の教え「喫茶喫飯(きっさきっぱん)」と、食事をしている事そのものになり切る禅の実践でもあります。
腹八分目のコツその2:箸を置く回数を増やす
これは、腹八分目のコツ1に繋がる食べ方です。腹八分目のコツその2は
:箸を置く回数を増やす
という内容です。
これは私も食事の時に意識している事ですが「上品な人になりたいなら特徴を学ぶべき」という話でお伝えした事とも繋がります。
あなたは食事の時に、一度も箸を置くこと無く、最初から最後まで箸を持ちっぱなしで食事をされていませんか?
一つのお皿やお椀の食物を平らげたら、箸を持ったまま皿を片手でテーブルに置いて、次の皿やお椀に手を伸ばす、という食事の仕方です。
箸を置くのは、食事が終わってからか、全ての皿を平らげて次の食べ物を取りに行くときだけ、という事ですね。
テレビを観ながらとか、食べ放題なりバイキング・ビュッフェスタイルのレストランでは、ついついやってしまいがちになる食事の仕方です。
禅では「一口食べる毎に、一旦、器も箸も置いて、しっかりゆっくり噛んで食べ終わってから、また器と箸を持つ」という事を繰り返します。
禅寺の雲水さんや禅僧は、食事も大切な修行の場ですから、これを徹底してされているそうです。
流石に、ここまでやるのは大変でも、今手に持っている器と違う器に手を伸ばす際には、一旦丁寧に箸と器を置いて・・・と言うのを繰り返すという事から始めてみては如何でしょうか。
私も、ご飯と味噌汁を食べる場合、両手でご飯の茶碗を持って、箸を取って食べて、味噌汁を飲む時は、一旦箸を置いて両手で茶碗を置いて・・・と、そのように繰り返しております。
もちろん、咀嚼しているときは飲み込むまで次の食べ物を口に入れず、ゆっくりよく噛んで食べていますよ。
この食事作法を繰り返す事、器や箸を一旦置くという所作を取り入れることで、結果としてゆっくりとした食事になります。
ゆえに、食事時間も結果として長くなり、満腹中枢も刺激されて、食べ過ぎる前に満腹感を得られるという寸法です。
それに、上品さもありますし、副産物的な効果も期待出来ます。

腹八分目のコツはダイエットに効果的で健康寿命にも良い影響がある
腹八分目のコツとして、今回は禅の食習慣や食事作法をヒントに、具体的な方法を二つ紹介致しました。腹八分目のコツを実践すると言う事は、上品な食事の実践や、食べ過ぎ防止に役立つだけではなく、ダイエットに効果的で健康寿命にも良い影響があるという事が言えます。
腹八分目のコツの1も2も実践すれば、食事にかける時間がゆったりしますし、結果的に食べ過ぎる前に満腹中枢が刺激されます。
そうすると、食べ過ぎによるカロリー過多の状態を脱せますから、必然的にダイエットに効果的な食習慣となるのです。
更に、肥満防止のダイエットに効果的があるという事は、肥満による病気のリスクも軽減出来て、結果として健康寿命も延びるという、良い影響があります。
腹八分目に医者いらずのことわざは、実際に科学的実証実験で、老化防止とカロリー過多による肥満防止に効果があったと発表されています。
腹八分目のコツの実践によって実現する事は、すなわち効果的なダイエットと健康寿命を延ばす事に繋がるというわけです。
外食時、ビュッフェスタイルや食べ放題で「また食べ過ぎた・・・」と後悔されているならば、暫く「禅的腹八分目のコツ」を実践されては如何でしょうか、と、提案致します。
合掌