有難う御座います、ようこそお参り下さいました、当庵(ブログ)住職の真観です。
あなたは、テーブルマナー・食事マナーや携帯電話のマナーを気にされたことは御座いますか?
細かい食事マナーや携帯電話、現在でしたらスマートフォンのマナーとなるのでしょうが、これらについてはウェブサイトや本で詳しく学ぶ事が出来ます。
最近でしたら、ちょっと探せば食事マナー講座と電話マナー講座は直ぐに見つかります。
今回は、ふと気を抜くと、ついついやってしまいがちな
:食事マナーと電話マナーの両方によろしくない行為
が、習慣化していないか、習慣化していたらどうすれば良いのか、その話を致します。
食事マナーと電話マナーでやりがちな行為その1:食事中にスマホを弄る
食事マナーと電話マナーにおいて、ついついしでかしてしまう一つ目の行為は:食事中にスマートフォンを弄る、携帯電話に出て通話しながら食事する
です。
スマートフォンを使いながら食事中という人って、私は真似しようとは思いませんし憧れもしませんが、なかなか器用な事をするなあ、と、思うております。
これは、食事マナーと電話マナーの両方においてよろしくありませんし、そもそもマナー以前に現実問題として不衛生です。
携帯電話やスマートフォンをいじりながら食事をしている人や、電話しながら物を食べている人は、所作としても美しくありませんし、全然スマートに見えません。
これは、私の色眼鏡や煩悩によって、そう見えるだけかも知れませんが、少なくとも美しい所作には見えないものです。
間違っても私は「マルチタスクで格好良い」などとは、微塵も感じません。
私はこういう行為については、
:目の前の食事に集中していない
:目の前の食事という命を頂いている事を微塵も感じていない
:目の前で食事をする時空間を共有してくれている人をないがしろにしている
という見方をします。
特に、友人と一緒に食事をしている際に、いきなり携帯電話を弄られたり、スマートフォンを片手に通話されたら、相手はどう思うでしょう。
「あ、ちょっと電話」と、席を立たれたら「自分よりスマートフォンか、通話中の相手の方が大事なんだ」と相手に思われても仕方ありませんし言い訳出来ません。
食事中に携帯電話やスマートフォンを弄るのは、食事作法や食事マナーとしても電話マナーとしてもマナー違反となる行為です。
あくまでマナーであり、法律ではありませんから、違反したからと言って罰則はありませんが、観る人が見れば「なんだこの行儀の悪い人は・・・。」と、思われます。
これは「嫌われる勇気」で言い訳するところではありませんから、「あ、自分だ。」と自覚された方は、今から気をつけてやめられることを提言したいところであります。
食事マナーと電話マナーでよろしくない例その2:携帯電話やスマートフォンの位置
食事マナーと電話マナーにおいて、よろしくない例の二つ目は:テーブルの上に携帯電話・スマートフォンを置いている
です。
食事中、あなたは携帯電話やスマートフォンをどこに置かれているでしょうか?
携帯電話、現在でしたらスマートフォンが主流と思われますが、このような携帯端末をテーブルの上に置いているという人も、多いのではないでしょうか。
実際、私も先日外食する機会がありましたが、ちらりと視界に入っただけでも、スマートフォンをテーブルに置いたままで食事をしている人を何人も見かけたものです。
このような体験から、食事中の携帯電話・スマートフォンの置き場所に関心が薄い人というのは、案外多いのではないかという実感があります。
本来、食事マナー・テーブルマナーとして、机の上には食事と関係無いものを置く事はマナー違反とされています。
衛生面のこともありますし、テーブルの上に物を置くことは、食べ物以外の物に視界を奪われたり視線を奪われて、食事に集中出来ない要因になります。
おもてなしの際や、店側が季節を感じて貰うため、ちょっとしたアクセントに花を置く事はありますが、これは大きすぎず、視界を遮らない程度という塩梅を守っているものです。
それとは別に、私物(時計や財布やスマートフォンなど)を置くのは、食事の妨げになりますし、テーブルの上も乱雑な見栄えになりますから、やめておくべきです。
中には、カバンを堂々とテーブルの上に置く人もいますが、反面教師にしましょう。
今回の表題の話を致しますと、携帯電話やスマートフォンを食事中のテーブルの上に置かないように気をつけなければいけません。
これは、食事マナーとしても電話マナーとしてもよろしくない事例です。
「なんだ、自分との食事より、スマホの方が大事なのか?」と観る人もいますし、目の前の事を大切に出来ない人だと思われかねません。
そうならないためにも、誰かと外食する際は
:携帯電話・スマートフォンはカバンの中かポケットに入れておく
:食事するテーブルの上に置かないようにする
と言う事をきちんと意識しましょう。
ただし、どうしてもやむを得ない事情があって、携帯電話やスマートフォンを直ぐに持てる状態にしておく必要がある人もいらっしゃることは存じ上げております。
例えば、私がお世話になった和尚さんもそうなのですが、人の命に関わる仕事や役割を担う人の場合です。
お世話になった和尚さんの場合は、夜中でも命の電話がかかる事があり、常に携帯電話を持って対応されています。
和尚さんは、食事中は懐に携帯電話を入れていらっしゃいますが、緊急時には出る必要があると、予め時空間を共にする人に、最初に丁寧に話して許可を取られていました。
最初の段階でスマートに事情を説明して頭を下げられる、このスマートな初期対応は、見習いたいものです。
また、私の友人は緊急出動のある仕事に就いているために、携帯電話を常にさっと掴める場所に置いておく必要があります。
そのような事情があっても、和尚さんと同じく友人も予め
「こういう事情で、緊急時に対応出来るように、お許し頂けないでしょうか?」
と、事前に説明してくれて、私もそれを了承しております。
やむを得ない事情がある場合でも、事前にこのようなやり取りをしておく配慮は、怠らないようにしましょう。

食事マナーと電話マナー違反の対策は「普段から意識して丁寧に実践する」こと
携帯電話・スマートフォンを食事中に弄らない事や、置く場所に気をつける事の大切さは、これでわかりました。では、うっかりと、食事マナーと電話マナーの両方によろしくないこれらの事例を実際にやってしまわないための対策とは、あるのでしょうか?
対策として私が提言させて頂く事は、
:普段から意識して丁寧に実践する
:それを続けて習慣化する
ということです。
大切な事は「継続して習慣化する」というところまで持って行くことです。
あなたは、普段自宅でどのような食事の取り方をされていますか?
もしかしたら、無意識のうちにスマートフォンをテーブルの上に置きっぱなしにしている食事風景となっているやもしれません。
今夜辺り、ご自分の食事の取り方を意識して観察して頂きたいと思います。
その時、今回の表題を意識して「食事の席でスマートフォンはどこに置いてあるか」を意識して観察して観て欲しいのです。
自宅では、ついついスマートフォンをテーブルの上に置いて、食事をしている人もいらっしゃるでしょうが、習慣化していると外食時にもついついやってしまいがちです。
今夜の食卓・テーブルに料理や食べ物と一緒に、スマートフォンが置いてあったら要注意です。
無意識にテーブルの上にスマートフォンを置く事が習慣になっている場合、外食時に席に着いた途端に、いつもの癖でついついテーブルにスマートフォンを置いてしまいかねません。
そうならないために、普段から食事の際に「丁寧に意識して観察」し、改善していきましょう。
仏教は、「自分が行う事を緻密に意識して丁寧に観察し、良き行いを実践し、悪い行いを捨てる」という事を教えて下さっています。
「食事マナーと電話マナーの修行の実践」として、まずは今夜の夕食時から、テーブルにスマートフォンを置いて食事をしていないかどうか、意識して観ては如何でしょう。
そうして一歩目を踏み出して実践し続ける事で、いざ外食時にマナー違反をやらかしてしまわない事が習慣となり、友人や大切な人との食事を、あなたも存分に楽しめる一助となると思います。
尚、今回の話と関連して、いわゆる「歩きスマホ」や「自転車スマホ」のような、ながらスマホについても言及しており、注意を呼びかけております。
参照:「歩きスマホや自転車スマホを仏教視点で戒める」
参照2:「ながらスマホは丁寧な暮らしの対極と心得る」
合わせてお読み頂いて、スマートフォンをスマートに使いこなせる距離感を、つかみ取って頂ける一助となりましたら、私としても嬉しく思う次第で御座います。
合掌