有難う御座います、ようこそお参り下さいました、当庵(ブログ)住職の真観です。
あなたは、仕事をしやすいように、仕事のための断捨離をしたことがあるでしょうか?
仕事の断捨離というと、人間関係の断捨離という概念を真っ先に思い浮かべるかも知れません。
流石に、上司をいきなり断って捨てて離れるというのは無理があるとしても、確かにそれも一つの有効です。
でも、人間関係の断捨離とは別に、仕事においてすっきりと仕事がしやすくなるための断捨離術というもあります。
仕事の効率・能率が上がったり、仕事がしやすくなる身の回りの断捨離術について、仏教の智慧や仏教的な学びを得て頂きつつ、今回お伝えしていきます。
身の回りの雑多な物を整理整頓して断捨離する効果
あなたは、仕事をするときの身の回りについて、考えたり気にしたことはあられるでしょうか。もしも会社勤めをされている場合、周囲を見渡す、あるいは自分の机の周りを見渡して、何か気づく事は御座いませんか?
例えば、「あの人の机の周りは、いつもスッキリ綺麗だな。」「あいつの机の上は、いつもごった返していて美しさや品性に欠ける・・・。」などなどです。
もしかしたら、あなたの机の上や身の回りを観てみると、お気に入りのフィギュアや物品が、いつの間にか仕事スペースを占拠しているかもしれません。
また、必要書類や資料が平積みされていって、気がつけば書類なり資料の山が出来ていたり。
こういう傾向は、漫画やドラマではよく見かける光景だと思われますが、フィクションより酷い状態の人も、見かける事があります。
そして、必要な資料を取り出したら、雪崩式に机の物がばらまかれる、というわけですね。
私が勤めていた会社の上司もいつもこんな感じで机の上がごった返しており、必要な物が机の上で遭難してギャーギャーとわめいていたものです。
これじゃあ、とてもじゃありませんが、スッキリ美しく仕事を始める事なんて出来そうにありません。
そこで、仕事をする際に、ここは断捨離して綺麗スッキリ調えておくと良いであろうという事を、お伝えしていきます。

断捨離の効果を仕事で得る活動その1:机の上や身の回りを片付ける
断捨離の効果を仕事で得る活動の一つ目は:机や身の回りを片付ける
です。
「何を言っているんだ?当たり前の事だろう。」
と思われるかもしれませんが、実際に出来ているかどうかって、自信は御座いますか?
当たり前と思っている事って、実は当たり前であるが故に見落としている事も、人の世ではよくあることです。
試しに、次に仕事場や職場のご自分の机を改めて見渡してみて、一度確認されると良いと思います。
もしかしたら、棚になおしていない資料や書類が、平積みされているかも知れません。
あるいは、観賞用のフィギュアなどの玩具が、仕事机、デスクの上に鎮座していると言う人もいらっしゃるでしょう。
もしも、デスクに本や資料を立てる棚があるのに、机の上に資料や書類が平積みされている人は、今すぐなおして片付けましょう。
「今すぐ、ここで、自分が」という「即今・当処・自己」の禅語を意識して行うのがポイントであり、コツです。
そもそも、何故、机の上に棚に片付ける資料が平積みされているのでしょうか。
それは「後で片付ければ良いから。」「どうせ、また直ぐ使うから。」という事で、その都度片付ける事を怠けた結果、机の上に平積みされたのではありませんか?
そうだとしたら、要注意です。
そういう「易きに流れる」というのはどんどん蓄積していき、鈍感になっていき、机の上がごちゃごちゃになる入り口です。
ここは一つ「仕事を行う上での修行の一環」という心構えで、その都度、本来在るべき場所に片付けるべきです。
もちろん、資料を使っている時に、いちいち戻す必要はありませんが、一日の仕事が終わった後や昼食休憩の際には、一旦、資料は棚に戻すというくらいはしておきたいですね。
また、フィギュアなど、疲れを癒すためにおいておきたいのは、心情として理解出来ます。
ただ、あまりにその度合いが強すぎると、仕事中も己の煩悩を刺激したり、集中力を切らす原因になりかねません。
フィギュアを観て「あ、また新しいの欲しいな。」なんて物欲や煩悩が刺激されれば、断捨離の真逆を行ってしまいます。
仕事をする場である机の上を片付ける効果は、すっきりと綺麗な机で仕事が出来るという効果以外にも、雑多な物欲や煩悩を刺激しにくくなると言う効果もあります。
あなたの趣味にけちをつけることは一切致しませんが、仕事の妨げになるものは机・デスクや身の回りから断捨離する、片付けるなどの工夫は大切です。
これを実践する事によって、机の上がスッキリと綺麗な状態になります。
そうすれば、スッキリと仕事を始められるという効果が得られることは、あなたも想像出来るのではないでしょうか。
断捨離の効果を仕事で得る活動その2:カバンの中を調える
断捨離の効果を仕事で得る活動の二つ目は:カバンの中を整理整頓し、要らない物は入れない
です。
カバンの中は、結構な落とし穴だったりします。
これも、よく漫画やドラマでありがちな場面ですが、必要なものを鞄から取り出そうとしたとき、なかなか見つからないことって、ありませんか?
そして、最終的には机の上や路上で、カバンをひっくり返して中の物を全部ぶちまけて探す、とか。
何故、このような事が起こるのか。
それは「カバンの中に不要な物まで入れすぎているから」です。
特に、使いもしない物や暇つぶし道具、おやつなりスナック菓子の類いを常備している人は、要注意です。
それら全てがダメとは言いませんが、せめて仕事用のカバンの中には、不要物は一切入れないように心がけたいものですね。
「でも、別に自分だけの問題だから、いいんじゃない?」と思われるかも知れませんが、それは甘い認識だと私は思うております。
例えば、得意先に営業なり会議で出向いたとき、ひょんな事でカバンの中が仕事の相手、取引先の人に見えたときも考慮してみて下さい。
カバンの中にスナック菓子やおもちゃ、暇つぶし道具が詰まっていたり、雑多で汚い感じがするカバンの中身を観られた場合、どのように思われるでしょうか?
取引先が厳しいチェックの目を持っている人ならば、それで取引をちょっと考えてしまわれるかもしれません。
また、取引先だけでは無く、男女が同席する飲み会などでも「この人、普段はこんな感じなのか、整理整頓出来ないのかな・・・。」と、幻滅される要素になり得ます。
実用性を考えただけでも、このような不都合が生じるわけですから、カバンの中は必要最低限だけの物が入っている、スッキリしたカバンでありたいものです。
そして、カバンの中を断捨離する効果は、上でお伝えした不都合の逆の効果を得られる、ということです。

仕事が捗る効果を得る断捨離のコツは禅僧や雲水の持ち物や身の回りにあり
上記の断捨離は、特に仕事が捗る効果を得られる断捨離の実践なり活動内容ですが、人によってはなかなか時間が取れず、難しいかもしれません。それに、何か目指す指標があれば、断捨離の効果を仕事で得られるコツも掴みやすいというものです。
そこで、仏教の智慧からそのコツを拝借するならば、
:禅僧・雲水の持ち物や身の回り
を紹介する事が出来ます。
本を出されている禅僧の本にもよく書かれているのですが、禅僧や雲水と呼ばれる修行半ばの僧侶は、持ち物は本当に必要最低限しかありません。
伝統的に禅宗では雲水期間中は、最低限の衣(法衣と作務衣など)と、托鉢で使う器などしか、持ち物として持つ事を許されておりません。
居住スペースも畳一畳分など、プライベート空間も凄く制限されています。
つまり、仏門に入って修行をする前の段階から、断捨離がなされているわけです。
そもそも出家するわけですから、世間の生活を断捨離しているという考え方も出来ますね。
そして、その禅僧や雲水さんの持ち物の形体が、仕事の断捨離を考える上で役立ちます。

そして、不要な物や余計な物が入り込んできませんから、煩悩を刺激される事もなくなってきます。
この在り方や概念なり考え方を、我々は拝借して応用してみるのです。
そうすると、
:仕事と関係無いものは一切机と周囲に置かない
:カバンの中には必要最低限の物しか入れない
という、上記の智慧やコツも必然と見えてきます。
これを実践していくと、不要な物に目と心を奪われなくなって、仕事に集中出来るという効果も出てくることが、見えてきませんか?
いきなり、禅僧や雲水さんを目指すのが難しい人は、まずは一つだけでも良いから、机の上の仕事と関係無い物を断捨離してみては如何でしょう。
それが、仕事が捗るという効果を得られる断捨離の一歩目となると、私は思うております。
尚、今回に関連した話は、こちらでまとめております。
参照:「断捨離の意味とコツを仏教から学ぶ」
参照2:「断捨離実践のコツと効果まとめ 」
合わせて学んで頂くと、より捗りますゆえ、お役に立てて頂ければ嬉しゅう御座います。
合掌